神のみ

●新番組・神のみぞ知るセカイ。…2話の感想書こうと思ったら1話の感想書いてなかった。あっれ? 忘れてた? てことで改めて。原作は知らず…ほほう、サンデーですか。しばらく読んでなかったからなあ…てことで視聴してみる。基本はまたも落ちモノではあるのだが、かなり特異な設定として主人公の下野声・桂馬さんのキャラですわな。けっこうイケメンっぽくて頭も回るようなのだが、やってることはとにかくギャルゲギャルゲギャルゲ。一身上の(悪魔的)都合により、止むを得ずそのギャルゲ脳をリアルに応用せざるを得なくなる…というね。「リアルなんてクソゲーだ」というこの文言はワシも聞いたことがありますよ。なるほどこの作品からだったのか。


上では落ちモノと書いたけど、話の構造はちょいとミステリ気味というか、人間交差点+ラヴ、って感じのようですな。桂馬さんは毎度々々特定の女子を「オトす」ことを要求され、その無駄な観察眼とギャルゲスキルによってグッドエンドまでこぎつけなきゃならない、ってワケだ。ふうむ、なかなか面白いシカケではあるが…これ、回が重なるとゲスト女子の数がエライことにならんかしら。それともまた別方面への話の展開もありなのかな。


アニメ(マンガ)の登場人物がギャルゲとリアル女子を語るという、メタな流れになりそうでならないとこで踏みとどまってるのはある種の良識っぽさがあって良いな。全編にわたってこの良識というか、丁寧さの雰囲気が漂っているのでかなり見やすい。バディかつヒロインのエルシィさんがコワいことを伝えるシーン、斜めの構図かつ顔の上半分と目のハイライト部分をフレーム外に出す、という手堅い演出で不安定さを出してる…とかね。うん、これはちょっと楽しそうだ。視聴継続してみます。


…あと、人外のお嬢さんが空を飛ぶときはちゃんと「ぴろろろろろ」っちう「うる星SE」なのね。そこはやっぱサンデーだもんね。


神のみぞ知るセカイ・2話。こっちの方は録画ミス、アレコレして補完。お父んの存在を犠牲にしたりして何とか現世に立場を得たエルシィさんであるが、桂馬さんの家庭における立場…妹であることを得るのには苦労している。そうこうするうちに次の攻略相手が登場、金持ちパツキンツインテ高慢高飛車、というめんどくさい彼女を前にしてエルシィさんは懸念するも、桂馬さんは「楽そうでホッとした」と言うのであった…というね。テンプレキャラだからゲームのセオリーどおりに、ってのがステキにギャルゲ脳でよろしい。


お話作りとして当然ながらこのお嬢さんには秘密がある。どうやら「金持ちに見えてホンマはビンボ」っちうことのようだが、それでもお車とか従者とか居てるってことは元金持ちの今破産ってとこかしら。そこらあたりに「心の隙間」の原因がありそうではある。


今回もエルシィさんは充分にかわいい。桂馬さんについて級友にからかわれてブンむくれてたりとか、告白シミュレートの相手にされて動転しまくってたりとか、いちいちの仕草がちょこまかとかわいい…のだけれど、お父んの隠し子設定ってのはどーかなーと思った。いやギャグだってのは判るけど、家庭崩壊の原因を放置したまま、妹がこうとか腹痛がどうとかの方が重大であるように進んでゆくお話に少々の違和感を覚える。「この作品においてこれはギャグの範囲内である」という虚構の強度が足らないような気がしたのよね。これ、今後も引っ張ってく設定なのだろうか。


あー、でんでんむしヘアで柚木声のお母んはかわいくて良かったです。髪ほどいたらヤンキーキャラになるっちうベタ加減もよし。でもちょっとお父さんのことも信頼してあげて。