あそびにいくヨ/けいおん/みつどもえ

あそびにいくヨ!・9話。おばあちゃん来る、の巻。アシストロイドたちのご先祖様、ラウリィさんが地球に来訪する。伝説の存在たる彼女を巡る2、3の出来事のお話。今回メインでフィーチャーされてるのがキャプテン・フューチャーの挿入歌、おいらは淋しいスペースマン。事故によって「他星の歌をその星で歌う」という目的を遂げられなかった主人に代わり、彼女は夜の海でその歌を歌う、というね。


…いやあワシ、キャプテンがアニメ化してたとは知らんかった! 何という失態。今回の挿入歌は野田大元帥作詞に大野雄二作曲のド直球曲であり、バタ臭くも古臭くも男臭い、実にエエ感じのメロディですげえ好きになったよ。これを茅原さんが精一杯のパンチ利かせてカヴァーしてる特別エンディングもなかなか。宇宙に出ていない地球人類が宇宙の歌を…とか本編で言われてるが、なァに特別なことじゃない。船乗りとか旅人のデンですわな。


キャーティアとアシストロイドには、どうやら悲しい過去があるようだ。ショゴスの叛乱みたいなもん…とはちょっと違うか。アシストロイドが今のような、外見的に制限されたデザインになったのもその来歴があるかららしい。現在のデザインもコンパクト性などの利点があるとは言え、ラウリィさんのような等身大デザインにも充分な利点があるのになあと思ったが、なるほど…。などというちょっと込み入った事情をそのまま力技で押さえ込む役目として、旧き善きスペオペアニメを引っ張り出してくるってのは有効ですな。アニメ知らんワシでもグッと来た…のは、世代的な問題でしょうけどね。


蛇足。気になったのでアニメキャプテンを検索してみたが、おー…なかなかおもろそうやんけ。コメット号が涙滴型じゃなく、ディスカバリー号みたいなデザインになってんのは気になったがな! ほら出ためんどくさいオタ志向! あと蛇足の蛇足、ついでにショゴスも何となく検索してて「うちのメイドは不定形」っちうラノベが出てんのも知った。なるほど確かに奉仕種族ですけどね。ニャル子さんよりはまだ安全かしら? 


けいおん!!・22話。季節はもうバレンタインかあ…ってもう入試本番かい! 早ッ! てことで先輩たちのテストにあずにゃんのバレンタインが絡む話。女子高におけるバレンタインってェのがどんなもんかよう知らんかったけど、またこの作品の描写がどこまでアリなのかも判らんけど、…へーそっかー…てな感じで勉強になりました。先輩にチョコ作って送ることがフツーに日常である風景は、それはそれで自然でよろしいな。ムリにゆりゆりしてないのが、ね。


んで受験話。前半にちょっとだけ勉強風景を入れ、あとは触りの発表シーンまで一切の描写なし。この「努力してるシーンは描かない」というポリシーはかなり徹底している。良い悪い以前に、この作品においてはそれが正しいバランスなのだな。…原作は見てないので判らんですがことこのアニメ化においては、設定にせよ作画にせよ演出にせよものすげえリソースとパワーが投入されてんのが明らかなだけに、こういうヤリクチは一種の「粋」みたいな雰囲気もある。ま、それはワシの勝手な感想。…にしても、高校三年の冬になって関係代名詞で躓いてては…。ユイさんとりっちゃん、本番に強いってレヴェルじゃないぞ。


先輩四人の受験の傍ら、チョコを渡せないあずささんの要素が陰影を深くしているなあ。単に恥ずかしいってんじゃなく、これを渡すことが先輩たちとの別離とオーヴァーラップしてしまって辛いあずにゃん。曰く言いがたい感情の積層物に「チョコケーキ」てなカタチを与え、判りやすくドラマ提示するという描き方は上手い。それが表面化するキッカケのシーン、職員室を見ているあずにゃんたちのカットは微妙に逆光になってんのね。外から部屋をのぞきこむ状況で逆光になるってのは普通ありえないんだけど、ここではそう描いている。実際の照明効果を意識したこういうライティング演出は毎度ながら手馴れたものだ。手堅いね。


さて。全員合格となればあとは卒業。残すところ数話、どういう余韻を残すやら。楽しみに。


みつどもえ・9話。いつもは大体4話構成なんだけど、今回は割とイレギュラーな要素がちょこちょこあったりして興味深い。ショートネタの「矢部っちの部屋」はあれ、アニメオリジナルっぽいけどどうなんかな。そしてここでみつばの「ムシャコラ」初登場。…他の二人は移動の際のオノマトペなのに、みっちゃんだけ喰いっぷりの音なのは流石です。早く汗まみれの話もいらっしゃい? 今年は季節的に余裕あるよ?


ちょっと特殊な雰囲気のこの回に、サイレント話を持ってきたのはエエ感じ。台詞ナシでBGMに有名なクラシックの…有名な…すんませんワシこういうの弱いので曲名出てきません。これまた特別版のEDにかかってんのは美しく青きドナウですな。これは判る。優雅にくるくると氷上を回転するふたばのバカ絵から見るに、これって2001年ネタも入ってるのかしらん。


本編はまた、ガチレンえろテク話だのぱんつチェイスだのキックミー次女だの、相変わらず変態的でよろしい。特に最終話、スク水姿で腹ばいになったふたばさんがしんちゃんに「ケツにキツイのを一発」とおねだりしている、というシチュエーションと絵面のあんまりさがすごい。どこをどう見てもクッソ変態な状況なのに、ふたばさん純粋なんだよなあ…。あとパンツ話、千葉氏の「やっぱ要らね」という台詞のタメとタイミングが見事でした。上手いスカシにしてオトシ。