ストライク/学園黙示録/屍鬼

ストライクウィッチーズ2・6話。エイラさんとサーニャさんの寒い国コンビの担当回による、ザ・ライトスタッフのお話。シールドを張らず未来予知能力で敵弾を避けるというチート気味なエイラさんの能力だが、今回のミッションにはサーニャさんを防御するためのシールドがどうしても必要。自分の力に恃む所大なるエイラさんなれど、この状況はいかんともしがたく…というね。割と天才肌なエイラさんの未来予知能力は、同時に「予測できるような無駄な努力をしない」という一種マイナスなパーソナルイメージをも背負っているワケだ(今回はね)。自分だけではなく他者への視線、そういうようなアレを獲得することによってソレになってとか、まあそういうの。


基本的に命令無視が関わってくる話ばかり、ってのは…一応は軍隊っぽいジャンルのアニメとしてちとどうかとも思うが、まあ細かいことはエエか。お嬢さんの関係性を楽しむアニメでもあろうしね。クライマックスのヴォーカルの、実にあざとい一呼吸の「タメ」がとてもカッチョ良かったです。サーニャ、キミはどこに落ちたい? みたいなラストは、高度差のある画面をはるか奥(下方)に落っこちてゆくムチャな快感があってよろしかったなあ。


今回のネウロイは超高高度にコアがある、っちうギミック。高度を稼ぐためにウィッチたち総出で多段式ロケットの術を使うのであるが、この一連のシーンがマジモンのロケット映像風になっててなかなかおもろかった。一段目切り離し! ちうて四人のウィッチが四方にふわーっと離脱するとか…超望遠レンズの画像とかそのまんまやな! これはソ連式ロケットやね! どうでもいいか! あと通常兵器シーン、艦艇の方は知識なしなので判らんが、戦闘機はマッキ205辺りでスキップボミングしてんのはランカスター? どうでもいいか! 


学園黙示録 HIGHSCHOOL OF THE DEAD・6話。ゾンビの際限の無い増加というニュース・子だったものが親を啖らうという絶望的な風景・無理解な群集と暴走する人々。そんなお外の世界とあんまし関係なく、主人公たちのパーティはちち放り出してしり出してうっふんあっはん。うーんマンダム。あと毒島先輩は裸エプロンという飛び道具ですかあ…ここにきてなんかもう、親の仇のようにテンプレ状況をつるべ打ってくるなあ。そしてこーいう時に限って作画状況はマックスである。うん、とても正しい判断だと思います。…馬越の名前が見えたぞ?


そらまあ、極限状況下の束の間の安息とか、抑えてきた友人の死へのわだかまりとかいろいろあるけれど、それらはこのえろ絵へのエクスキューズだよね。作者サイドによる「制作上の都合」というより、「視聴側への配慮」と言うべきか。これにより安心してワシらはちちとしりを堪能できる、という配慮です。ええもう、それでよろしいよ。何の故障も文句もおまへん。


そんなパーラダイッスゥなお部屋の中をよそに、上記の通りかなり悲惨な街の風景。脳の硬直したような市民団体の描写はちと古臭いが、あの「ゾンビたちにも人権を!」っちうアホらしい主張はなんか、その基本部分だけは米国SFとかにもありそうなネタだなあと思ったりね。「進歩的」な人の声もでかいですから。ま、そういうを意図したシーンではないとは思いますけれどね。


屍鬼・6話。尾崎医師は憔悴している。それは彼の本分である「医学」が通用せず、死者と患者の増加に何の対抗策も見出せないからである。…そこにもたらされた何気ない単語、ゾンビにヴァンパイア。普通なら一笑に付し、まともに取り合うはずもない概念ではあるが…何せ現在、この村は普通ではない。さて、新たな(そして物語的にも正しい)方向を得た尾崎さんはどう動くか/どんな目に遭うか、っちうところですな。


んでもってこの村土着の言い伝えである「起き上がり」という概念が示されました。今回のアンデッド化は兼正んところの人々が原因のようだし、直接の因果関係はないようだが…いや、ひょっとして兼正さんたちはこの村の血脈を持ってたりすんのかもしれんな。確かに、こんな異常事態が「この村だけ」に発生しているってのはいかにも妙だ。あるいは次々と過疎の村を狙い、周到な計画(夜中に引っ越すとか?)でもって消滅させてるような存在なのかもしれんが。


普段から不活性な態度を纏っているナツノさんが珍しく調べまわっているのは、トオルちゃんのこともあろうけれど、基本的にはメグミさん(のようなもの)への恐怖だろうな。まーでも確かに、メグミさんは怖いもんね。破った手紙を撒いたのは意図的だったようだが、それでまた危険度は上がりましたよ? 大丈夫? …メグミさんの様子を見ると、悲しみやら何やらもありいわゆる「ゾンビ」ってな状態ではないようだが…でも性格は悪いよね。あるいはメグミさんってもとからそうだった、とか?