バスカッシュ/狼と香辛料/咲

バスカッシュ! 24話。地球の平和を守るため、今こそ聖なるバスケ選手を決める大試合である。…何とものんびりしたこっちゃなあ。ロシュ限界を超えて月が大接近、地球には雨アラレと隕石が降ってくるという状況で、小康状態ってのがあんのかしらん。


それでも確かにグローバルな大災厄は継続中なワケで、主役たるダンさんが終盤まで気を失いっぱなし・地球意思みたいな人との荘重な会話、といた要素と相俟ってどうも真面目で湿っぽい雰囲気ではある。これは先週も言うたことではあるけどね。せっかく目覚めたのだし、次週のダンさんにはもっと「うおおお!」てな勢いとバカ陽気な展開を要請したいところ。…割とアッサリ再出現したものの、その不在があんましドラマ的なギミックになってないようなアイスマンさん側もちと苦しいな。


ダンさんの覚醒ドラマにおいて久々にメインを張ったミユキさん、なかなか健気っぽくてよろしいねえ。最初に登場のヒロイン枠は伊達じゃない、ってことだ。にしてもギャルゲ主人公みたいな立ち位置が確立状況になってんな、ダンさんは。こういう世界観と道具立ての作品には割と少ない状況のような気はするが。


狼と香辛料II・11話。ロレンスさんのヨメ売り話は成立する。万事順調、怖いくらいだ…と自分でフラグ潰しにかかるロレンスさんが律儀ではありますな。案の定武装蜂起という予想外のリセットボタンに直面する彼らであり、そして「塩」のカラクリとかもあるのだけれど…。


それらの要素は物語上の派手さはあるにせよ、実質的なメインストーリーは「ホロ姐さんの別れの決意」である。もう充分に楽しい時期を過ごした、自分には過ぎた幸福であった。だから「この出会いを佳いものにしたい」。ホロ姐さんは経験がありすぎて、先の予測がつきすぎて、それ故に臆病になっているのだ。…じゃからこそ、そこはロレンスさんが経験不足の強みを発揮するところでしょうよ! アッサリ認めちゃダメです! そこは駄々こねて、ホロさんに甘えとけ甘えとけ!


今迄どおり楽しく朗らかに微笑みつつ、でも耳をしおしおとたたんでいるホロさんがいじらしい。数百年を経た老獪者にして感情筒抜けの狼さん、ですな。さて、後半はずうっとフードかぶったままだけれど…ひょっとしてここでもう、耳立ってたりするか?


咲-saki-・23話。地区予選の決着まで、である。色んな思惑が交差する構成だけど、基本的にはBパート、尻あがり南場さん・清澄部長さん・そして咲さんの卓上ぶつかり合いがメインの構成である。南場イケイケの状況下でもまだテメエの必殺技を撃つ咲さん、という絵面で強さを表現してんのがヨロシイな。


この南場子さん「南入した途端に髪留めが解けて風を吹かせる」とか、牌を叩きつける音が妙に重い金属音だとか、いかにもな属性に演出の苦労のあとを見たりした。…先週「南入したら髪の毛逆立つとかのギミック」ちうたけど、まァ風が吹く方がまだおにゃのこらしいですね。個性の演出と言えば、敦賀のわっはっは部長さんは河の捨て牌がすんげえ雑然と置いてある、っちうのも判りやすかったな。アップのカットだけだったのがちと残念だが。…あと部長さん、ツモ牌を空中に弾き飛ばしてから卓上に叩きつけ、とまあ相変わらずマナーが悪いぜ! 主人公サイドの人とも思えねェ!


そんな中、龍門渕のメガネさんは今回もまたヤられるだけヤられたのみで普通に退場。…もっとこう、あるやろチミ! データ麻雀のやりすぎで自滅するとかさ! ねえ!


●追加で真マジンガー 衝撃!Z編・25話。バードス島来襲、熱海も光子力研究所もくろがね屋も落ちてしまいますよ、の巻。ピンチでチャンスでドンデンで、というびっくり展開の連続は…なんつーかそのう、普通の視聴者の期待感を麻痺させちまうような勢いではあったなあ。豪快と言えば豪快、大味と言えばッ確かに大味。


だがまあ、そんなことは作り手さんも重々承知の上である。ドンデン返しの末のエスカレート度合いはまさに監督の真骨頂、巨大要塞と大量のマジンガー軍団…を迎え撃つDr.ヘルの最終兵器出現に至るまで、バカノリの手綱を緩めない豪腕は流石ですな。「出た! 突然出た!」っちう玄田ナレのワケ判らん狙いっぷりもよし。先週と地続きっぽい作画である冒頭のアクションを中心に引き続き良好な作画状況を含め、ラス前の盛り上げとしては充分じゃったのではなかろうか。


ヘル爺さんの「騙しだ変装だなどはもう終わりだ!」ってのは自虐っぽいメタネタですな。最終回はがっぷり四つの激突展開だぜ! …って、この期に及んで仕込みや伏線を出してきてるし、毎度ながら大丈夫かいな。ピグマンもブロッケンも、シレーッと復活してておかしくないキャラだしなあ…。