ハガレン

鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST・20話。父親との邂逅により、自らの行動原理と原罪(のようなもの)を再構築するに至る兄弟である。自分たちの最大の過ちである「母親の練成失敗」はそもそも母親ではなかったこと。過ちには違いないが、それは母を汚し辱める行為ではなかったこと。…その意味を、一旦イズミ先生との電話会話を介して認識させるのは丁寧ではあるなあ。ゴタゴタあったシメとして、兄弟の会話と決意のダイアローグをじっくり見せる演出は骨太な感覚があってよろし。


チラチラと伏線はあった父親の人が初登場。石塚運昇の四角い声もあいまって、鉄の如き冷たさと硬質さを感じさせるキャラですな。…「実は主人公を気にかけていたけど不器用なので言えませんでした」っちうパターンですかね。言えよなーもう。「忠告はしたぞ」とか、それワザとやってるだろって感じの言い方がもどかしいなあ。いや、作者はワザとやってるに間違いはないのですが。


毎度のAパートとBパートの二話構成っぽい構造はやはり、ちとせせこましい印象。しょうがないけどね。あと、墓暴きとなりゃァそらもう雨が降らないと話にならんよな! 絶対そうだよな! 墓の中から衝撃の真実が! ってシーンがさんさんと降り注ぐ日光の下、ではカッコがつきませんものねえ。