マジンガーZ/ザムド/ヴァルキュリア/ハガレン

●いろいろあってもなるべくタイトルは書いてくことにしよう。整理する時ワシが困ったのでねー。だ。


真マジンガー 衝撃!Z編・3話。神々の戦いを経て今の時代があり、そしてあしゅら男爵マジンガーに憎き神たる矢島正明を見る…という話。前半は少々ナレーションが勝ちすぎるかなあと思ってたが、とりあえずまあ、「戦いは銀河系に舞台を移し」というバカくさいほどの大風呂敷台詞を聞けたってのは良かったっすわ。あとは「その名を!」×6の末にやっと出てきたロケットパンチ、とかな。


今川的な「親からの重すぎる遺産」というテーマはかなり意識的に表に出されてて、今回の兜博士はそれを息子におっかぶせることにためらいがない…どころか積極的過ぎる状況。このマッドさはなかなか楽しい。が、30分ベースの作品としてはちょっと枠が狭いなあ。ほとんど話が進みませんよ。これやっぱ、OVAか何かの企画脚本だったりしたのかな。


それでもマジンガー大地に立つ、そしてゴッツい鉄拳攻撃、という絵面は実に燃えるし、ワシでも知ってるガラダとダブラスもワクワクする。…これで次週、素直なロボプロレスをやってくれると嬉しいんだけどなあ…何だかんだで中断ののち設定語りに入りそうな監督でもあるんだよなあ。さて。


●忘念のザムド・2話。異形と化した主人公はゴマンダーもどきやら相手に大暴れの末、ドーラ海賊団のナウシカ娘に保護されるのでした、という話。1話に引き続き、今回も映画作品の如き画面の稠密度/構成度は衰えない。とにかくあの四肢がワケ判らんようになるほどの走り! スケール感により粉体の集積みたいに見える水! この作画は良い! 実にドキドキしますなあ。


小手先演出のディテイルも相変わらずであり、大アクションの手前で実に痛そうに頭部に落石受けてる兵士とか、彼方の爆発から一拍遅れて車の窓ガラスが粉砕しちゃうとか、あるいは避難所にて会話してるお二人さんを気遣ってラジオのスイッチ切る少年の絵とか、わはは。こういうめんどくさいフックをキッチリ描写してるのは「おおーいいねェ若いねェ」っちうか何というか。いやホンマに宮地監督が若いんかはよう知らんけど。とにかく燃費の悪そうな贅沢さがありやすわな。


メガネさんが状況を見て言う「ほっとけよ、いつもの戦争だ(…)だから女はバカなんだ!」という一連の台詞がちょっと浮き気味な感じで気になるな。意図的に違和感を出してるのか、あるいは何かの布石でもあるのか(特に「女」ね)。ふーむ、とりあえず引き込まれてますよ。このままこのまま。


戦場のヴァルキュリア・3話。配属早々やっぱりもめる主人公たちである。いやあ、戦争話となれば叩き上げ軍曹と士官学校出の隊長との軋轢話は欠かせませんわな! そりゃそうだ! この作品の場合は主人公視点がポッと出隊長はんの方なので、当然ながら一発軍功挙げて軍曹さんたちに一目置かせるというワケだ。されど例のダルクス人問題は少々根が深いようで…という話。


上記の対立もそうだけど、戦車を潜水渡河させたり動き回って人員規模を悟らせないようにしたり、と割と戦争モノの定番要素を押さえてあってエエ感じ。潜水戦車はいろいろあるが、まァこれは初期型ティーガーを踏まえたエピソードでしょうな。渡河ののちものすげえバンク角度を駆け上ってドシンと路上に出るエーデルワイスちゃんのハッタリもよろしい。ウェルキンさんの天候予測とか、一口知識っぽい要素で戦術を決めるというそれらしさもアリアリ。ま、戦術についての妥当性云々は問わないことにしよう。


ウェルキンさんが闘う理由としての「戦争を終わらせるために闘う」という台詞はいささか生臭く、かつ今のところはまだ奇麗事に過ぎない。彼の意識がどこまで貫けるか/折れ曲がるか/止揚するか、そこら辺もドラマとしてありそうではあるな。あと、アリシアさんはそないぼっちゃんの元に配属されるのイヤかェ? 別にそこまでがっくりせんでもええような気はしたけどな。あと田中敦子姉さん。


鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST・3話。奇跡の男と対面し、そのペテンを暴くまでの話。この辺はワシ、前作アニメでまだ見てた辺りだが、それと比較すると…①軽くて ②早い。重厚さ(あるいは重苦しさ)が抜けて軽快さ(あるいは軽薄さ)が加わっている。どちらが原作に近いのかはよう判らんが(多分こっちの方だろう)、印象の点では今んとこ今バージョンの方がちと薄いか。前作のあの雰囲気は會川脚本によるところが大きかったのかな。


ま、多くのエピソードを語ろうとする都合上、この辺でもたもたしてるワケにもいかんでしょうしな。エド兄さんのキメラ相手の戦闘や教主の失脚を狙ったベタな放送ギミックなど、それでもカタルシスを感じさせる展開に持ってってるのはちゃんとしたものですね。あと、二画面分割の画面構成が多用されたのは省力化目的だろうけど、境界線変えたり片方の画面だけトラックアップしてたり、何かかんか工夫してたのもまァ、好印象。


それにしても、キッチリガッチリなキャスティングではあることだ。確かええと…前作の記録を見ると、教主・有本欽隆にロゼ・桑島法子か。今回は各々加藤精三雪野五月。ふむう、劣らず豪華じゃぜ。