いろいろ

コードギアス 反逆のルルーシュR2・3話。謎の弟ロロさん(とヴィレッタ先生)の正体はブリタニアの監視者であった。人間機能の一時的停止という強力なギアス能力と情感を欠いたような冷たさを持つロロさんであるが、しかしロケットへの拘りなど不安定な「人間性」も持っている。…それはルルさんにも言えるわけでして、「生徒会のみんなまで…!」とかいう台詞に明らかですわな。友人思いのマスターマインドさんですよね。


しばらくは不穏な空気を含みつつ推移していくかと思われたルル/ロロ関係だが…相変わらず話が早い! しかしダイジェスト的な喰い足りなさの残るハイテンポでもなく、かといって慌しさが目立つ詰め込み展開とも違う。ふむう、かなり周到に脚本構築されてんな。よほど「語りたいこと」が溜まっておったようで…一期と二期の間にね。


それにしても、陰謀兄/謎弟の直接対決という大ネタまで盛り込んだ(それもまだ3話の段階だ)上で、擬似デートでウフフシチュとかちち見せ未遂のうっかりカレンさんとか、本当に娯楽への志向は強烈に意識されてんのだなあ。偉いよね。…あと、この時代においてもイタリア軍ってヨワ役なの? それは無いよなあ。笑ったけど。


ソウルイーター3話。強くて血筋も上々でカッチョエエけどシンメトリーに弱いのが珠に致命傷なニチョケン少年・キッドさんとその武器姉妹(お、トンプソンって名なのね)、なんか本国人が見たら怒ってきそうなエジプトを舞台に大暴れの巻。判りやすい性格材料と判りやすいキャラデザインは如例。しかしこの、お互いに武器に変身し合いながらのガンアクションはとても面白かった。コレオグラフィ考えるの楽しそう。姉妹だけで一応ちゃんと戦えてんのな。キッドさん要らなくね?  


キッド役の宮野真守は軽妙な芝居。割と珍しいような気がする(ワシが知らぬだけでしょうけど)。あとトンプソン姉妹、姉の渡辺明乃もエエですが、妹のええと…高平成美、さん? ちょっとへにょたれた、得体の知れないカワイさがありますね。カワイいです。


あと、「シンメトリーに異様に拘るキャラ」ってので岸和田博士の整骨ロボ思い出したけど、これは割とどうでもよかった一文ですね。


逆境無頼カイジ23話。一旦はこのまま帰ろうとしかけるカイジさんだが、ティッシュの箱見て天啓に打たれる! ここしかねえ! 俺はやるぜ俺はやるぜ! てことで、誰がどう見てもダメシナリオのフラグが立ってしまった状態である。案の定というか何というか、周囲のダメ取り巻きどもからさえツッコミの嵐状態であるのが情けない。いやあ、カイジさんの(ある意味)魅力ってこういうとこにもあるよな。


とにかく「願ってもない構造」だの「考えうる最高の状態」だの、ティッシュ箱一つにどこまで賞賛を送れるものかという思考実験みたいな台詞群がすさまじい。「すげえ…!」って凄いのは貴方様の発想力の方でございます。ラスボスたる会長相手のゲームとしてはかなりショボい道具立てなんだけど、やっぱここまで言われるとそんな気に…なるかなあ。


仮面のメイドガイ3話。前回がテスト勉強にチャレンジ、今回は恋愛についてのレクチャー。ホンマにダメ主人公に高能力メイドさんやなあ。つらつら思い返してみるに、コガラシさんがアクションを起こしていわゆる「不正解」だった事例って、今回もあんま無いんじゃあるまいか。エエやん別に、ねえ。なえかさんがちちでかメイドとくっついてもメガネっ娘とくっついても。ねえ。


しかしこの作品も「30分で2話構成」の懐かしアニメっぽい構造でんな。Aパート、催淫剤というありがち材料を使った上でのあのオチは意表を突かれたです。不思議な修羅場。あとコガラシさんが見得切って痛いとこ指摘するシーン、ガトリングガンのSEがするのがツボりましたです。ヴーーーンってさ。


●新番組・図書館戦争。原作は知らず。メディア規制側と図書館側がお互い軍隊持って戦う時代、井上麻里奈声の脳味噌筋肉っぽいお嬢さんが色々する話。ちょっと古くさい翻訳小説みたいなタイトルと突飛かつハードな設定を見て、ははあちと重目の話かなと思ったら異様に明るくて軽かった。なるほどこれはノイタミナ。…ちうかうーん、そうなるとこんな容れ物でこんな話支えきれるのかなあ、てな不安もあったりするが。


まず世界風景が異様に整ってたのが割と意外。抗争開始から30年とかの設定聞いただけだともっとカオスというか「戦後復興どうすべえか」てな状況かと思ったけど、いたって普通の世界なのね。つまりまあ、設定の吹っ飛び加減と、そのディテイルの細かさ加減がどうも噛み合ってないような気はする。図書館側のフツーっぽいいでたちと規制側の「悪の軍隊」式デザイン、とかね。ファンタジィなりリアルなり、もうちょっとどっちかに「偏らせて」世界構築した方が楽だと思うんだけど…なんかこれも意図があるんでしょうか。


作画のほうは第1話とあってかかなり上質。表情付けやアクションなど、とても手間のかかったお仕事でやんすな。ギャグ顔の入れ方とか主線の太くなり方とか、妙にスタンダードな、言ってしまえばちょっと古臭い感じのノリはあまりキライじゃないけど世間的にはどうか知らん。


今思ったけど「戦争もの」というよりは「入隊もの」と捉えた方が判りやすいかも知れんな。愛と青春の旅立ち…というよりはプライベート・ベンジャミンか? まあ「特殊職業もの」が正解なんだろうけど。