ペルソナ/カイジ

PERSONA - trinity soul -・9話。シン兄ちゃん擬似デートの日、お相手は幼馴染のおねぇさん…であり、監察医であり子安兄ちゃんの元カノである。色々ありまんねんな。オトナのおねぇさんと一緒に過ごして割とドギマギしたりするシン兄さんが初々しくはあるが、そこまで踏み込んだ描写にはならない。他に心配事やら事件やらが多いしね。てことで「ジュンさんは妹の脳移植を受けている」という設定が明らかにされました。ま、これは想像どおり。


海中が羽だらけになるというヘンテコなクライマックスに至るまでも神秘的でよろしございましたが、やっぱ今回の主役は美術だろうなあ。病室から臨む不思議な色彩の雲や一面鉛色なのに妙に感情のありそうな海面、何よりもあの蜃気楼。すごいだのきれいだの、そういう台詞によるフォローもなしに映し出されるモノトーンの屈折現象風景がとても美しい。そして自然なんだよね。わざとらしさがない。


あ、あの絵本の絵も良かったな。これまた作為的な「作中の絵本でっせェ」てな主張の少ない良い絵でしたよ。かなりシッカリとした美術管理がされてるのだろうな、と思ったのでした。


逆境無頼カイジ16話。前半はほとんどEカードの説明に充てられており、実際に試合を開始するのはBパートから。ってったってまだトバ口にも立ってない状況であり、カイジも「大したことないじゃないか」と甘い台詞が口をついたりする。真の恐怖はここから始まるのでありまして…という。


んー、あの耳と目の破壊装置はエエね。あまりといえばあまりにも直截的で身も蓋もなく、そしてリアルにえげつない。これが他の作品ならもっと盛り上げたり劇的に演出したりする所を、リアルなブツをゴトリとただ提示する。福本作品の真骨頂なのではないでやんしょか。…ま、それだけに終わらないのがこのEカードパートですけどね。


白竜はかなりノって来てる感じ。ちょっと滑舌が悪いとこが利根川の海千山千ぶりの「味」になってるような気がしてきた。