XXXHOLIC

XXXHOLIC・15話。さて、珍しく前回からの続きでご一席。外向的な妹の束縛と内向的な姉の自縛は言葉を介して行われる。鎖とは言葉、ってのは当たりましたね。ま確かに、言霊なんてのを持ち出すまでもなく、言語化するってのは行動する際に重要ですな。


そしてまた珍しく、話運びに超自然的な要素も陰性な仕掛けも希薄なエピソードだった。わずかにワタヌキさんの「アヤカシヴィジョン」が役立つくらいで、あとは「人間関係の機微を扱った掌編作品」と言ってもいいくらいの普遍性でしたな。たとえば普段なら「姉を束縛する妹」というモチーフでいくらでも陰々滅々とした展開もできようものなのに、実にサラリと終わらせている。


その傾向は侑子さんの求める「対価」にも現れてて、御髪を所望、なんてのは実に寓話的。…ふむ、個人的にはこんな感じの方が好みだな。仕掛けの「曖昧さ」も含めてね。


なにがどうあってもモコナしか出てこない「モコナカルタ」は、あれわざわざ作ったのか? ワタヌキさんあたりが作らされたか? バカで良かったなあ。