エウレカ/蟲師

エウレカセブン38話。レントン大失言の巻…って、だいぶ前似たような話あったな。うーん、やっぱ脚本家ごとに登場人物の経験値がリセットされてるみたいで落ち着かないや。


しかし「父のことをエウレカが知っていた!」と聞いて普通エウレカを責めるかね? いや、それ以前に唐突なんですがね。エウレカとアドロックの伏線ってあったっけ? あったならあったで、もうちょっと判りやすく構成して欲しいなあ。


細かい要素は毎度ながら上手い。「おとうさん」というキーワードの誤解によるコントとか、「エウレカとどうなりたいんだろう」と独りごちてから顔赤らめるとことか。流石にタルホ姐さんの「人間って凄い」タームは生に過ぎるような気はするか。


ラスト、二人の会話によって父の肯定にいたるロジックが良く判らん。ていうか感情移入しにくい。キャラが脚本家さんの考え通りに動いてるだけの感覚が強くて、どうも。


蟲師11話。初っ端から「キレイに穴の開いた山」というビジュアルインパクトで攻めてくる。上手いなあ。色彩設計も全編に渡って素晴らしい。今回は常に夕暮れたような、寒さを含んだような空気が良い。


ギンコ以外の蟲師初お目見え。彼は山の主の代弁者と思われているが、実は主そのものである。人の身には過酷な「主」という重責。何故彼は主となったのか。彼の「決断」は村に何をもたらすのか。


毎度ながら、どこに転がっていくか判らない話運びには感心する。そして「人を超える力を背負わざるを得ない男の話」を通して、キッチリとギンコそのものをも語る。剛力にして繊細、語り口と演出の上手さはイヤミですらあるな。


ぶっきらぼうなようで、人(と蟲)には限りなく真摯なギンコの性格が好ましい。ラスト「(他に方法は)…無いねえ」と呟く彼の心境、少し荒涼とした風景に溶け込んでいくようだ。ここ、音楽がまた卑怯だよなあ。…うん、CD欲しいや。