蟲師

蟲師 続章・10話。えーと一応これが一区切り、シーズンラストでいいのかな。とりあえずのシメである話としては結構異質な…いや、シメなりゃこそのちょっとした番外編っぽいテイストの話と見ることもできようか。(人間の)登場キャラはギンコさん一人だけ、声の出演もギンコの中野さんとナレの土井美加ねーさんのみという、ほぼギンコ一人芝居といった趣の回。

たまたま行き当たった晩冬の山にて、もうちょっとしたら春になるかなーと思いつつ数日こもってたらその山だけ冬に逆戻りしちゃってどうしよう、という状況。これ、ギンコだから一応何とかなったけど、普通の人間がこうなったらもうアカンかったんと違うやろか。いや山の主の目的はギンコの光酒だったのだとすると、そもそもギンコだからこんな目に遭っちゃったってことか。元より蟲を寄せる体質のギンコさんではあるが、今回はまた違う意味で面倒事を寄せてしまった、って感じでしたかね。

最終的にその山にも春はやってきて、閉じていた結界としての山は開放されるに至る。要するにまあ、多分これ「山開き」という言葉のシャレから作ったネタ違うかなって気がしてます。…でしょ? まいいけど。あと今回もめんどっちい絵作りが満載で、「背中に山菜と雪を背負った大亀」という姿の山の主がゆーっくり姿勢を変えるシーンとか「何考えてコンテ切ってんの」とそこそこ正気を疑うようなレベルであった。沼の中の泡とか、雪の姿の蟲の群れとか、もうねえ。体を労えよみな、って感じで。

●総評…ってったってこの秋だか冬だかには後半が控えてるし、ほぼ一話完結の流れで改めて言うような感想もなし。高いクォリティの作品であるのは間違いないのだが、今期はちょいとその質の高さが制作スケジュールに乱れを及ぼすレベルにまで至ってしまった、ってのは言うとかんならんやろなあ。ま、うん、誰か死んだり倒れたりしないように頑張ってね、というしかないかねえ。ええ、続きもとてもとても楽しみにしておりますが。