ヘルク

●ヘルク・最終話。ヘルクと対峙するのはやはりかつての友アリシアである。ラファエド卿はヴァミリオに「ヘルクのそんな苦しみを是とするのか」と言うが、それを敵対側がぬけぬけと言うかという要素と、あえてそう言うに至るラファエドの心中はどうなのかという要素と。ともあれ、意を決したヴァミリオのスタンス(とアズドラ様がやっぱり生きてたこと)により、ヘルクは改めて人(≒世界)を救うことを選択し、ラファエド卿はなんかそれっぽい捨て台詞吐いて撤退してさしあたりのシメ。ヘルクは多分、すべてが終わったら卿を赦すようなお人なんだろうなあ。杉田の王様は知らんけど。  

総評。原作が完結していると聞いてたこともあり、実際んとこ「今後に続く」でアニメが終わるとは思ってなかったってのが正直なところ。作品としての牽引力はあったとおもうが、それが原作ではなくてアニメアダプテーションによるものかってのは正直微妙だなとは思う。特に中盤の帰還行程辺りやヘルクの回想シーケンスなど、整理してテンポよくできた要素はそこそこあったように思うしね。最終話は流石にステージの違う演出と盛り上げ展開で、キッチリ一段落の話になっていたけども。

全体としては「ローバジェットの範囲内で頑張った作品」って辺りに落ち着くだろうか。見るべきところは多くあるも痒いところにもうちょっと手が届かない、って印象。その中にあって中堅ベテランを手堅く使ったキャスティングは贅沢で安定感あるな―とは思いました。特にアン/ヴァミリオの小松未可子は本当に気張ってて、この人のお陰で作品のカラーが2段階ほどアッパーになってた気がする。いやマジでお疲れ様です。堪能しました。以上。