水星の魔女/バーディーウィング

●水星の魔女・18話。スレッタさんは孤立感を必死で取り繕おうとしている。ミオリネもエアリアル(の中の人たち)もプロスペラお母んでさえも、スレッタの為を思って行動しているのだがそれはちっとも本人には届かない。そらまあ一切説明ナシで拒絶行動を取るんだから当たり前であり、それは「シズマを止めろ!」と同じレベルである。要するにつまり誰一人スレッタを一人の人格として見ておらず、庇護対象とか子供とかとして扱っているってことにほかならない。…そして実際、スレッタ本人が独立した一個のキャラクタとは言いにくいってのも確かなんだよな。今まで彼女の依存性の高さ・本人の意思の希薄さを繰り返し描写してきたのはこのシーケンスにつながってくるワケだ。

一方大状況たるガンダムをめぐる各陣営の思惑はそれぞれ進行している。ラウダさんの鬱屈やシャディクさんの暗躍やエラン5号さんの韜晦など、火種になりそうな諸々は点在しているけれども…どうだろうねえ。スレッタさんの強い喪失感がすべてチャラにしちゃうってのは安易だろうし、この辺もめんどくさく有機的にからんでくるんだろうかしら。さて。

●BIRDIE WING2期・7話。絶大に強いけどメンタルにもフィジカルにもちょいと波のある(まあ作劇場の都合って面が大きいんだけど)アオイさんをサポートする為に、アマネさんに求められるのはレベルヘッドとしての安定装置。雨を利してビハインドを挽回し、雨上がりを予測してそれを盤石とする。この人はこの人でとんでもない能力持ちではあるんだよなあ。そして根底にあるのが「ゴルフを楽しむ」という心。やっぱアオイさんの強みの最大部分はそのイノセント性だと思うんで、そこを強化するのは勝ち道にいちばん近いとこだろう。野性味に長けるイヴとの対比もあるしね。そういう流れのカマセになっちゃったレイカプロはご愁傷様です。

一方のイヴにあってはとうとうシャア・ミラフォーデンの人が本格的に立ちはだかる。子飼いの秘蔵っ子・アイシャさん、予告とか見るに相当無茶なゴルフをやるようですけども。「お行儀のよいゴルフ」とは無縁のイヴさんを凌駕するにはこのくらいじゃないとアカンってこってすかね。それでもまだ、プロになる前段階ってとこなんだよな。アオイさんとの勝負がラストだろうし、ここでつまづいてられんですけども…さてね。