水星の魔女/バーディーウィング/ヴィンランドサガ

●水星の魔女・13話。インターバルを置いての第2シーズン、冒頭から団体戦の決闘シーンからでツカミに入る。相手のMS5体がなかなかのビックリドッキリメカっぷりの上に瞬殺の潔さで楽しい。つーかそこそこ日が経ってんのかなと思ったら2週間…前シーズンのゴタゴタが情報統制でなかったことになってるんか。その上でゴタゴタの元凶であるお二人さんが潜入してきてこれまたただじゃ済まんだろうな、つってたら早々にバレた。お前らスパイの才能無いな! 荒事は得意なんだろうけどさ。

スレッタさんのありようはあんまり変わっていない。相変わらず母親の精神的庇護の中に居てどうも不健全だし、この辺一皮剥けんのはもうちょい先になるんだろうか。一方のミオリネさんはそのお母んにごちゃごちゃ言われてるようですけどね。

●BIRDIE WING、2期で14話。前期はリアルタイムでは見てなくて評判聞いてあとから追いかけたのだが、ハッタリと過剰さが実に黒田脚本で楽しいアニメであった。割と中途半端なとこで途切れてたのでどうリスタートするかなと思ったらホンマ、これまでのあらすじも無いストロングスタイルの再開ぶりで潔い。でもまあ、このクセの強いキャラ面見たらふつうに思い出しましたよ。こういう感じのアニメだったわ。

お話はまだ前哨戦の段階ってのもあるだろうが、そこまでハジけた感じはない。敵のカオルコさんは「ゾーン」一本特化かつそこに弱みがある、という非常に明快なキャラ付けだけど少々押しは弱いし、味方のアオイさんにもなんか身体的トラブルが発生してるしな…と思ってたら最後の最後に旗包み。「あの技を使えるのはあの男だけ…!」ってそれ多分、猿くんだと思う。ともあれ期待しつつ視聴しよう。


ヴィンランド・サガ・14話。先週は暗雲、今回は嵐。名指しでそう言われるのはアルネイズの夫であるガルザルである。しかし彼は多分、単なる嵐の始まりに過ぎんのだろうなって感じはビンビンにしますけどもねえ。

この状況について想起される、アルネイズと大旦那スヴェルケルの過去二題。この時代ではありふれた暴力の典型例に過ぎないそれらを見て、奴隷だの村人だのにとっちゃ嵐が来たら抗おうがやり過ごそうがどうしようもない…ってのが身に沁みて分かる。理不尽なその暴力は、かつてトルフィンがそこに身を置いていたもの。…ケティルの強い富への執着、大旦那の過ぎたる富への忌避は一見逆の方向性だけど、その根っこはこの過去にあるってこったろうなあ。

ちょっと正気を逸しているガルザルさん、手負いで蛇相手に押してくるその強さがちゃんと判るのね。他の作品ならフツーの描写であろう「間断なく剣を振るう」ってのがこれほど恐ろしい「絵」になるとは。重い剣を振るという作画の技量もそうだけど、今まで積み重ねてきたリアリティラインのディレクションが的確なんだろうな。