ヴィンランドサガ

ヴィンランド・サガ・19話。クヌート軍上陸に対峙するケティルの破落戸ども。彼我の数は1:3なれど、練度においては天と地の差があり、到底ケティルに勝ち目はない。ケティル側でそのことを判っているのは一握り…蛇の一党、トールギル、おそらくトルフィン。んで判った上で大喜びで戦いに挑んでるトールギルが図抜けてノルドの男だよなあ。ホンマに勝ち目がありそうなのが凄すぎる。

対照的に蛇とその一派は一宿一飯、もとい百宿くらいの恩義を以って負け戦に臨む。ビビった上でそれでも蛇についていく客人どもがいいよねえ。こういう価値観は彼らの数奇な出自によるものでもあるんだろうか。

混乱に乗じて農場≒戦場を去るトルフィンたちだけど、アルネイズは青く昏い森…死に臨んだ最後の風景を見ている。荒れ果てた実りのない森にも生きる人はいる、彼らにあいさつをしなければ…ってとこで、トルフィンを狼・エイナルを牡鹿に見立てつつ、彼らが静かに同じ方向を向いているのが美しいねえ。なんかそういう伝承話みたいだ。