パリピ孔明

パリピ孔明・6話。KABEさんを仲間とする為に「ラップバトルを仕掛ける」という体で彼の本当に望むことを供し、かくして彼の心を掴むに至る。表向きは熱い感情の高まりによる結果と見せて、実はやっぱり孔明の周到な準備と策略によるもの…という、感情と技量の表裏構造はラップのそれとパラレルなのかな。まあ俺はその辺ちっとも判んないんだけども。

そういう部外者としての感想と前置きした上で、その辺の作為と即興の匙加減って難しい、特に今回の話は構造的にその困難さを内包してんなと思った。つまりまあ、「俄」ですわな。湧き出てくる感情/それをある一定の「型」に落とし込む技量、そのバランスのどっちが過剰でも破綻するような事象。その上でこの作品自体はシナリオのある小説、それを映像と音声を演出に乗せて作り上げたアニメ、という形式にまとまったものであるゆえに、「技量」側に大きく傾いている。そこに私が少々モヤっとしたものを感じる原因があるんだろうな。上で書いた通りそれは今回の話の瑕疵というより、このコンテンツの構造そのものに組み込まれた困難さだと感じる。技量側の過剰さを解消すべく情感を盛り立てるような仕掛けを凝らしているのは判るんだけれどもね。

それはそれとして、置鮎さんは頑張ってんなーとフツーに感心した。大変だよこれを演ずるのは…。