メガロボクス

メガロボクス2・最終話。なんか最終話だけ録画失敗してたのでなんかかんかして視聴。マックとジョー、それぞれ最後の試合。試合前のお互いよう判ってるぜというちょっとしたトークですでにクるものがある。かたやマックタイム、こなた脳内の爆弾と抱えるものをもちつつ、しかし思うさまぶち殴りあうが…、という話。何とも調和的な大団円であり、サチオのタオルは適切なタイミングで投げ込まれ、サクマ氏はキッチリ詰め腹払わされる(まあ実際のところはすぐ出所してなんかかんかやりだすバイタリティはあるだろうけれども)。荒み切って暴力的なセッティングの末にこの平和な終わり方は、物足りないと言うよりは…ジョーが、あるいはその関係者が苦い目を受け続けてきた末の選択という意味において、能動的かつ積極的な「甘さ」ではあろうね。ハチドリは遍在する、のだろうな。

総評。よくもまあこんな地味でざらざらした作品を2作も続けようと思ったもんだ。このご時世に、鉄色と茶色と血の赤色で野郎のシケた殴り合いを作劇して金を取ろうなんざ趣味と酔狂が過ぎる。メインストリームの華やかなアニメ作品もあり、こういう作品もありという多様性がちゃんと存在できる、そんな状況があるのがとてもよろしいことだなあと思いました。…原案のあしたのジョーをそこまで読み込んでるワケじゃないけれど、少なくともあの自滅的な方向性から機首をめぐらせてこの終わり方にしたのはちょっとした英断ではある。燃え尽きるのではなく、救いの物語。そういうのもありではあるよなあ。とまれ、1クール楽しみました。これはもう、終わり方からしてここでしまいだろうなあ。ホセ・メンドーサのような絶対強者が出てくるような作品とはちょっとテイストが違ってきてますもんね。いや、判んないけどさ。