おそ松さん

おそ松さん・最終話。前回の実に思わせぶりな前フリは案の定、イヤミの飛行機が墜落してきてみんな死んだので全く有耶無耶になり兄弟揃って地獄行きとなる。後半に「あのとき何を言いかけたのか」と一応聞き返しもするがどうでもよさげに処理される。うん、いい予想通りだな。そして本編の地獄めぐりは最終話30分枠に見合ったボリュームになっててよろしい。前期1話に出てきたイケメンどもとか松ロボとか実松とか、そういう捨てキャラももっかい拾ってオールスターキャスト的に構成された流れもそれっぽく、結局しょーもないオチが付くとこまでよくできた最終話である。…一見救いの神にみせかけといて苦しんでるキャラを笑ってるだけの赤塚神がいいなあ。そういうもんだよな。

●総評。思わざる大人気を博した第2シーズンであり、公平に見てその質も内容もそれほど変化しているとは言えないクォリティだったのだが…なんだろうねこの、世間的にも私的にもイマイチな盛り上がりとなった結果は。正直箸にも棒にもかからんデキだった回もそりゃあったけど、それは前シーズンもそんなもんだったし、今期に限っても「お、こりゃいいな」ってな回もちょくちょくあった。全体的にネタ切れ感があったというのは否めないにしても、ここまでガッツリと下火になっちゃう謂れはない! とは思うんだけど…。正直自分の中でも上手いこと分析できてなくて、何を言うても「そりゃそう言えるかもしれんがそれだけの理由じゃないよなあ」という感じがする。「エンタテイメントってのァ水物だなあ」という何も言ってないに等しい文字列が最終的な感想になっちゃうだろうか。

好き勝手やってそれが評価されるというセンスの作品は、そのノリに自分や周囲が合致すればどんどん上り調子になるってのは…同時期のクソアニメが別の形で表現しちゃったのは皮肉でもある。難しいもんだねえ。てことで、俯瞰してみると楽しめたシリーズに間違いはないけれど、色々と惜しかったり留保が付いたりした2期だったな、と。まあ両方あわせて一年分近いシリーズをただしょーもないコメディでやりとおしたってのは充分評価に値すると思うけどねえ。うーむ。