おそ松さん/少女終末旅行/キノの旅/宝石の国/魔法使いの嫁

おそ松さん・7話。冒頭の原始松さんは今までにも増してマギレもない下ネタ一発勝負で、これは原始時代だからまだなんとかなってるというレベル…レベルじゃないなこれ。スタッフロール見てたらメスマンモスがくじらで、くじらのおばはんはどんな気持ちでこの声アテてたのかなと思うといろいろと楽しい。次の三国志松さんは、中身のネタはまあイマイチ練り切れてないかなという感じだけど、どうでもいいOPナレーションにわざわざ矢島正明持ってきたのはすごくツボだったのでそれでいいです。

ラストのトド松おそ松合コン話、おそ松さんってメインだから一番キャラ薄いかと思わせて実は横道がない分ストレートにキャラが横溢してる、言い方換えればゲスでクズ、ってのがよく出てる心温まる話でよろしかった。合コン相手の女子二人が、なんかこう…すごく生々しい「女性」なのも童貞野郎どもとの対比でいい。オチはやっぱりちょっと弱いかなとは思いましたけどね。

少女終末旅行・7話。食糧もとめて彷徨するお二人である。高所の複雑なパイプをわたって行かなきゃならない(実は違ったけど)という、高所恐怖症のちーちゃんにはツライ道のりに「ほら行こう」とフランクかつ柔らかく手を差し伸べてくるユーはなかなかお母さんである。Bパートでちーちゃんを巨大粉砕機に突っ込むのと同一人物とは思えないな!

後半はプラントにて原始的な焼き菓子を作る話。でんぷんと砂糖と塩を水で練って焼いただけというシンプルなものだけど、あまり食糧事情のよろしくなさそうな彼女たちにとってはごちそうなんだろうな…と思ったらちょっと泣けてくる。「甘いって幸せ」とか、戦時中の文言である。まああの「芋」が現代の芋とは別モンだから一概には言えませんけど…材料にバターほしいとこだなバター。

今回特にAパート、ちーちゃんとかいつもに増して丸さが強調された絵になってて、気にはならなかったがなんか別種のかわいさがあったりした。あと二度ほど出てくるかけ声ネタもかわいくて良い。ていうか、ユーの「ちーちゃん」という呼びかけ声って独特ですわな。なんか癖になってきたあの声。

キノの旅・7話。師匠とその相棒について回想するキノさん。彼女のドライで落ち着いた個人主義は師匠の薫陶のようで、そのサバイバル技量も含めて師匠にかなうところではない…って感じですかね。警察の専横による堕落国家にて面倒事に巻き込まれたお二人さんが、機転や才覚で切り抜ける…のもなんかめんどくさくなってきたのでストレートな武力でゴリ押しする話。武力国家相手に篭城した方が勝つという多分に寓話性の高い流れで、まあリアリティは置いといてスカッとする話ではある。あのキノさんが師匠の名を出されただけで割とビビるのも判るな、というとこですな。

師匠にLynnの声は悪くないけど、年とったら沢田敏子になるってのはちと違和感あるぞ! あの貫目はなかなか出せないと思います。あと今回は師匠パートは回想なのでシーンごとに色調は変えてあるもののほぼモノクロという割と思い切った構成になってた。その分現在パートの色使いは鮮やかで対比は出てるけど寂しい画面ではあるな、と思ったら現在の「その国」も何となくセピア色調なのはちょっと上手い。なんか過去の記憶が染み出してきたような雰囲気があったりした。

宝石の国・7話。アメシストさんはどうやら救えたようでよろしございましたが、しかしフォスさんは自分の力量不足に悩んだりもするのである。とりあえずまだ能天気さは失ってないようですけどね。てとこで本編は彼らの冬眠の話。なるほど、冬は光の量が少ないから寝てすごすのか。わざわざきれいなオベベ着て、広い空間のあっちこっちで思い思いの体勢で寝る、というあの絵面もまた、SF的で「異質な自然さ」があっていいなあ。ボルツは寝ぼけるけど布かけたらおちつく、ってかわいいなボルツ。

そして新キャラ、冬のあいだだけしか行動できないアンタークチサイト登場。ああ…聞いたことあるな南極石。室温で融けるおもしろ鉱石ってことで冬のあいだだけ行動できる、という属性か。この人がまた、白銀の髪に軍人気質、戦闘の力量も高いというカッチリした入れ物に、金剛先生にぎゅっとされるのが好きで一応後輩のフォスの面倒もちゃんと見るというキャラが入ってて何ともあざとい。人気あるであろうな、と思います。

フォスさんはフォスさんで減らず口も叩くしヘッポコにもなるけど、経過もあって妙に自罰的になっててなんか危うい。そこにつけ込まれた体でまたもや身体欠損、今度は腕を失ってしまうのか…。今度はどんな記憶/過去/存在が失われるのかねえ。フォス君受難物語だなあ。…流氷も鉱物の一種なので混じりけのある宝石人のフォスさんの心を反映しちゃう、ってのはなかなか怖い。自分の内側からの声に抗うのは難しいだろうねえ。

魔法使いの嫁・7話。イヤゴト言うたりしてた魔術師さんの裏事情をちょろっと示した上で、本編はエリアスクエストの3つ目に向かう。獰猛な犬の化物…ははあブラックドッグかしらと思ったらそうだった。そしてここでもエリアスとチセははなればなれ状態になっちゃって何やら怪異に襲われる、という…ちょっとは学習しなさいよエリアスもチセも。エリアスさんは高性能の割に精神がまだポンコツ気味、ってのは示されてましたけどね。

面倒に遭ってるチセの前に出てきたナゾのイケメン。いきなり出てきてヒロイン救って「くっ…」つって倒れてヒロインに介抱されるという、なんか絵に描いたような展開でちょっと面白かった。そこに魔術師さんとこの口悪いが案外エエ人っぽい弟子の姉さんも出てきて、なんとなく和やかになってきたなと思ったら黒幕登場でエライことになる、と。ここでエリアスが本性発揮的に暴走モードっぽくなってヒキですけども、あの敵の人の様子見るだにこれは勝てないんだろうな、ってのは予想できますけどねえ。…何なんだろうね、あの人。魔法使にもいろいろ居るってこったろうかな。