ベイマックス

●録画してたベイマックスを見る。ピクサーの例に漏れずすげえ緻密に構成された話ではあるけれど、いくつかちょいとユルい構成になってんのは意図的なのか、あるいはテレビ放送でカットでもされたのか。にしてもあの大企業社長の人、ヴィランと勘違いさせるためにそういうキャラ造形になってんだろうけど、イヤなキャラで出てきて教授の娘の失踪原因になって…といかにもしっぺ返しでもされそうな雰囲気してるくせに結局そのまんま、というのがなんか面白かった。あまつさえあの手癖の悪い盗癖のおかげでヒロさんの話が転がり出してんだもんね。かといって憎めないおっさんって程でもないし…ただの勝ち組やよね、この人。ああ社屋は壊滅しましたっけ。

面白かったので地上波でカットされたエンディングを検索して見たり、イースターエッグ情報をあさったりする。最近は上映する国によってある程度アダプテーションされることも多いピクサーアニメだし、そこここに出てくる日本趣味はそういう処置なのかなと思ったらかなりの程度でアメリカ本国版もそうなってんのね。まあ日本向けに何かを差し替えるとして、づぼらやのフグを入れることがベターでベストとはちょっと思いにくいですしね。アレは造形の面白さだろうなあ。あとあの町は架空のものだけど、「サンフランシスコらしさ」ってのは映画なんかで知ってる程度なのでそこそこ程度にしか判らんとして、それ以外の日本っぽさ部分の日本っぽさ度合いがものすごくシックリと画面に定着してて興味深い。日本語の看板が出てるとかその程度じゃなく、高架や道路や建造物の組み合わさり方や風合いが「あー、これ日本の一都市部やわ」って感じがびんびんすんのよね。よっぽどキッチリリサーチしたんやろなあ。

あと途中で例によってスタン・リーが出てきて「ノルマこなしよんなあ」と思ったらラストに意外なほどガッツリ出てきた。もうこのおっさんはほぼ無敵やね。ふきかえた大木民夫よりさらに年上なんだけど、感じさせないなあ。