因果調律

●たまのことにゆっくり眠れる日だと思っていぎたなく惰眠を貪っていたら朝早く電話でたたき起こされた。職場の一人が駅で倒れ、仕事の手が足りないので出てきてくれとの由。…うううう。こういうのはお互い様、いつ自分が助けてもらうことになるか判らんからなあ。てことで前日遅寝深酒してぐるぐる回る頭を抱えて仕事に往く。ついてないなあと思ったが遅くに帰宅してうちに着いた途端に雨が降ってきたのでまあ、ギリギリその辺はアンラッキーでもないのだろう。そういうことにしておく。

●突き詰めるならばワシはツキだの運だのといったモノに実体はないと思うところの人間である。二度あることが三度あったり降れば土砂降りであったりという、そんな事象の偏りってのがそもそもランダムネスの本質であるからだ。5色入りのマーブルチョコを大量に床にばら撒いて、各色のチョコが完璧にバラけて均一な状況になることは稀も稀な異常事態である。大概はそこここに同色の塊が出来上がり、局所的に見ればどうも偏ったように思える分布になる。それが普通、それが通常。そんな分布のデコボコを見て、人はそこに流れがあるだのツキが見えるだのとつぶやくに過ぎない。

…でもま、そうであると知っていることと感じていることは別口でありますからな。そら運に意味はないと口では言いながら、ワシかてイザとなりゃ神に祈ったりするのですよ。人間そこまで割り切れるもんじゃありませんて。だからもう、明日はゆっくり寝かしてくりゃんせお願いですから。ええ、夢になれ夢になれ、くわばらくわばら。