ペルソナ/ピングドラム

ペルソナ4・5話。お仲間皆さんペルソナが顕現し、事件の方も根幹は何も変わってはいないとは言え、さしあたっては一段落。さて次はどういうお話の流れになるのかな、と思ったら事件もペルソナも全く関わらないフツーの学園アニメでした。オマケに何か因縁を引きずるでもなく、割と落ち着いたシメまで付いてえーとこれは…判りにくいが、フィラーエピソードに当たるのか?


てことで、なんでか知らんバスケすることになりそこの部員のモヤモヤやドロドロにつき合わされちゃうナルカミさんのお話である。メインゲストはかな恵声のエビハラマネージャであり、その割とどうでもいい態度で周囲を振り回すめんどうなお人。困ったことに話のシメに至るまで、彼女の行動原理とその変化の説明にあまり重みを置かれてないようで、結局何がしたかったのかよく判んないままで終わってしまう。「昔いじめられていたから見返してやろうと頑張ってモテるようになった」と言うけど、それであの性格ではちょっと困る。そらナルカミさんも着メロをチゴイネルワイゼンにもするよな。うん。


何故かあまり人気の無いバスケ部に小野大輔、助っ人のサッカー部に杉田智和。そない大々的な役でもないのに妙に豪華やな。あとクライマックスのシーンが「バスケの試合と女性のビンタ合戦のカットバック」という世にも不思議な絵面になっててちょっとおもろかった。ナルカミさんしかツッコまないのが不思議であったよ。


輪るピングドラム・17話。いろいろあって「まあこれでもうちょっとしたら元の生活に戻れるかしら」とか言っているショウマさんであるが、見てる側からしたらちっともそんな感じはしないのである。どの登場人物も歪みや違和感を抱えたままほとんどその立ち位置を変えていない。ピングドラムそのものについても同じ…というか何故ないしょ? いいけど。


それどころかさらに不穏な方向に進みつつある状況である。サネトシさんは楽しげに戦争だと言い、ここまで脇に控えていたタブキさんも本格的に物語に介入したと思ったら「罰を与える」とか言い出している。地下駐車場でオンナの戦い繰り広げているナツメさんとユリさんが再度ストーリーに思えるくらい、物語が語るところの不整合性はそここに顔を出している。…ま、ね。Aパートであんなけ幸せそうにしてたらそら、ね。後半ひっくり返しにくる布石だとは思うわよね。


しかしまあ、よくここまで「毎週の定番展開」…典型的にはバトルものであったり、あるいは学園もの職場もの、そういった基本的フォーマット…を持たないオリジナル話で引っ張れるものだなとは思うよ。いや生存戦略シーンはあるけどね。これって結構な物語力と体力の要る企画だよなあ。ちうか、企画会議なりプレゼンなりでどうやって話を通したのやら。幾原監督、そこら辺もスゲエなと思う。


なんか意味ありそうでなさそうでやっぱしありそうな、毎度のペンギンズのバカ行動が今回もおもろい。てかいつのまにかタコがお仲間になってたのに笑ったりした。仲いいなお前ら。あと生存戦略シーンで兄弟二人がいかにも気乗りしなさそうに言う「…えー…」がなんか、良かった。もうマンネリの類なのね。