クロワーゼ/シュタインズ・ゲート

異国迷路のクロワーゼ・7話。ユネさんの風邪とストリートチルドレン、そしていくつかの文化的齟齬。他者への関わり方についてクロードさんの考えとすれ違うユネさんである。…価値観というものは、その社会に関わり暮らす者にとって、外界と自分とを関係付けるプロトコルであり約定のようなものである。それを訂正し、変化させることは非常に難しい…言わば自分の表現形式を変えてしまうということだから。


ユネさんを軸として、対クロードさん/対貧民の子供、と三者間の関係性の差を見せるお話。お互いに相手の価値観を理解し、それを全肯定するということではなく、認める。その道の端緒につけただろうか。…一応エエ話としてシメられてはいるけれど、他の登場人物と比して格段に生活上の困難が多いであろうあのお子さんにとっては…どうだろうねえ。お為ごかしの理想論でしかない、とも思えるけれど。彼が少しでも変化してゆくそのキッカケとなるならば良いけれど。


文化的差異を判りやすく象徴してるのがビズ。お互いの頬にキスをするこの挨拶習慣を巡ってひと悶着、っちう作り方が判りやすい。流石にこの挨拶は現代日本人でもそない馴染みないしなあ…ってか、ああいうキスをビズと称するの、これで初めて知ったよ。ベーゼとはまた違うのね。


Steins;Gate・19話。モエカさんの言葉を受け、オカリンはIBNを追ってゆく。やがて明らかとなる謎の指令者・FBの正体とは、というお話。…うーん、ミスターブラウン…そうきたか。物語後半に明らかとなる意外な人物の正体っちうギミックとしてお見事でありワシ普通に「ありゃあ」つっちゃいましたよ。ブラウン氏は既に「物語に必要な役割」をいくつかこなしてることもあり、この状況で「謎の人物の候補」として浮かび上がってきませんでしたわ。上手いな。


…いやしかし、もしこの世界線で固定されちゃった場合、娘のナエちゃんが黒化しちゃう…っちうシナリオもあったりするのかな。それ考えると地下鉄駅でのアクシデント話もなんか怖いけど…まいいや。


そしてオカリンは最後のDメールに対処しようとするのだが、さて! ここに来て気付く。もしその世界改変を訂正するならば「クリスさんが殺された」ことが確定してしまう。さあどうする…っちうね。あーその仕込みも頭から抜けてたわ。世界の改変を戻してゆくとなった時点で気付いてるべきだったなワシ。しかしなーそうなると余計に「ならフェイリスさんのお父んとかはエエんかい」っちう話になるワケで。今更「全ての命は平等である」なんてな主張を掲げるつもりはないが、にしてもねえ…。あと恒例の「古くさいSE」は今回も健在。今時「キキキーッ!」ってなブレーキ音響かせる車ってそうそうないぞ。