海月姫/荒川

●新番組・海月姫。詳細は知らず、少女マンガ原作ですか。男子禁制のアパートにて、いろんな道を進んでるオタ女子の人たち…の話のようですな。ちょっと気になったのは彼女たちを称して「腐」と言ってることですが、いや別に腐ってないよね皆さん。単なるオタだよね。唯一ソッチ方面の属性持ちも居るようだが、プロの作家さんのようだし…と思って検索したら「この作品においてはそういうもの」らしい。何かよう判らんけど、まァいいや、そういうことで。


てことで、道具立てやセッティングはかなり特異なものを持ってきてるけど、基本的な構造は割と王道なガールミーツボーイ…ボーイみたいな人、っちうトコだな。自分を助けてくれたカッチョ良いお姫様に引け目を感じたのだが実は男の子でした、っちうのもエエ意味で「パターン」だ。ちうか原作ではともかく、アニメにおいては斎賀みつきさん声なのでバレバレじゃよね。別にエエけど。


そしてこのアニメ化白眉はやっぱ、主人公・月海役の花澤香菜さんだろうなあ。オカルト学院のコズエさんラインの、非常にレンジの広い演技幅でのコメディエンヌぶりがすばらしい。素に近い声から作った芝居まで、要所でベストな演技がピタリとハマっている。脇のキャストを少々年齢層の高い…もとい、演技派の声優さんで固めてるのを見てもこの作品の演出の方向性は明らかなんだけど、その中にあって対等以上にキャラを立たせている花澤さんが大概ではあるよな。そしてお話の方も、落ち着いた描写と適度にオーバーな描写が良いバランスでよし。あまり知らない世界かつ門外漢ジャンルなワシだが、ほとんどストレスもなく楽しく視聴できたなあ。これは続けて視聴してみたい。


主役の月海さん、イケてない女子という設定ではあるが(当然ながら)デザイン上はかわいいのであるよね。ここに文句を言うのはあんまし意味がない。んだけど、黒髪に太眉にソバカスにメガネにトレーナー等々の「イケてないという記号」で何とかかわいさを差っ引いてる感覚がアレだ、モテモテ王国のネタを思い出したりしてねえ。いろんな装備の数値を足し引きして何とか2.5枚目に持っていくアレ。げえ5.6枚目!?


荒川アンダーザブリッジ×ブリッジ・4話。Aパートはピーコさんのための恋愛映画制作話。監督やってと言われて「しょっがねーなー」って感じでまんざらでもないリクさんがかわいらしいが、当然ながらこーゆー前フリが付けばひっくり返されるのがお約束なワケでしてな。てことで皆さんテメエ勝手にやらはんので大変ですよ、っちうネタですが、後でいくらでも編集できるよなァ映画なんだし。何故かやたら長回しのワンカットで大変なことになってますけどね。まァそうじゃないとあんましギャグにならないのでもありますけどね。


予想通りムチャクチャなことにはなるんだけど、でもこれそのまま撮影して適度に編集したらおもしれェ映画になりそうな雰囲気でもある。意外性とバカチンのつるべ打ちだし、それこそショートムービー的に処理すれば…と思ったらさらにどうしようもないオチがつきました。あー、ねー、チョーさんの存在はこのためでしたか。…ねー。


Bパートは荒川下肝試し大会の巻。こちらも各々のキャラのヘンテコな脅かし方を賞玩する話なんですが(ステラさんの「子泣き拳王」ネタはベタベタながら良い絵だった)、オチ要因としての星さんがなんか良いね。荒川下住民のうち、ほぼこの人だけがリクさんと同じ土俵で争ってくれるのだよなあ。それだけに便利でおいしいキャラと言えますか。あと前半後半ともに、ニノさんがやたらにかわいく描かれてて困った。Aパートの女優演技もエエけど、お化け屋敷で星と話しながらのおしりクイクイがすげえ、良し。