荒川/四畳半/さらい屋五葉

荒川アンダー ザ ブリッジ・4話。あれ、前回の続きなのか。てことでAパートは河口へのデート後編である。ニノさんに「デートってただ歩くだけなのか?」と言われたリクさんは発奮するのだが、ふふン何だかんだで彼も経験が浅いものだなただ歩くだけでもそれはデートじゃないかふふン、と思ってたら二人の距離感コントを始められました。…ツッコミ役が重ねボケに回ると事態が止まらんなあ。てェかあんたら、楽しそうだな。エエことだ。


河口での笹舟会話は何故かエエ話っぽいことに。前半振っといた距離感ネタがこの場でのレイアウトに生かされてたり(ニノさんが過去の事を聞かれた次のカットで何故か微妙に離れている)、いつもガッツキ気味のリクさんがここぞというニノさんの反応に気付かなかったり、…おお、なんか普通のデートアニメやんかいサ。まさかニノさんが「照れてんのごまかす」っちう態度見せるとはねェ。かわいいぞ女の子金星人。


Bパートは新キャラ二人の登場、キャストはチワさんに沢城さんに…とまあ、いつ出てくるのかしらと思ってた監督のレギュラーメンツですなあ。そして当然ながら双方ともめんどくさい人であるワケで。リクさんがイジられタイプのツッコミキャラだから、その他の登場人物は何かしら攻撃性が無いとアカンでしょうしね。…ま、作品構造上の宿命ってコトで。


●新番組・四畳半神話大系。何となくタイトルを聞いたことあるな、程度で見始めたが…やあ! 湯浅政明に伊東伸高かよ! なら見るわい見るわい! と言うわけで、このコンビならば到底フツーの枠には収まらないよなあ、というアニメである。お話はですねえ、京都の大学を舞台に主人公がサイテエの友人とともにサイテエのディスキューピッド行動で周囲のカポーを引っ掻き回し、んでもって反省してやり直したいなあと思ったら死んでしまう、という。相変わらず気持ちよく歪み倒した監督の画面構成センスは満開であり、伊東さんのデザインと相俟って見てて飽きない。


そして一方。実にクズっぽくもリクツっぽいセッティングは原作の功績であり楽しいのだが、それを開き直ったが如く冗語と過剰と饒舌でもって喋り倒させる演出もちょっとスゲエな。浅沼晋太郎、推して参る、である。とまあ、シャベリと画面の異様さも充分にインパクトあるんですが、スジや細かいギャグの方もなんか面白いぞ? うーん、何かワシの性に合った。よおし。


浅沼さんのシャベリも大層だけど、ワキのキャスティングも軒並みハマり役。特に「どーしよーもない友人」・小津役の吉野裕行のイヤ演技加減がすさまじく良かった。これは演技冥利に尽きるんじゃなかろうか。知らんけど。てことで、これは問題なく視聴継続。ええ付き合いますとも。


さらい屋 五葉・2話。小心者のマサさんは、ずーるずーると五葉の中に引きずり込まれていくのである。いや、引きずり込むと言うと五葉に悪いな。ヤイチさんの言葉じゃないが、テメエから勝手に巻き込まれてってるようなものですしねえ。てことで、他に生きる道やら居場所やらの乏しいマサさんがかどわかし稼業の仲間になる…その途中のお話。なので、特に何かデカいイヴェントが発生するワケではない。


第1話で一応面通しが済んでるのだが、こうして周囲の人や環境に慣れてゆく過程をいちいち描写する必要がある、ってェのがマサさんのめんどくさい所であり、なんか妙にリアルでもある。小心者なのに(というかだからこそというか)ヤイチさんの住処が気になって後をつけたり、おたけさんとその他の野郎どもの関係性が気になったりする…なんてな性分が、序盤の作品案内役として有能ではあるな。しかしおたけさんは「紅一点」っちう役所をいかんなく発揮してますねえ。これまためんどくさいぞ。面白いけど。


五葉だから五人居ると良いのにな、というので引き込まれそうなマサさん。ヤイチ、ウメ、おたけ、ジジイで四人なのかとマサさんは思うのだが、飾り職人の松っつあんもお仲間みたいですね。はて、となるとキッチリ五人であるようだが。それともマツの人は遊撃部隊とか、そんなんで勘定外なのか?