脳内最強劇場

●遅い帰宅電車、やや込みの状況下の車両あっちとこっちで喧嘩が勃発。「おいコラジジイうるせェぞ」「何やボケお前の方がヤカマシんじゃカス」大概疲れて帰宅中のワシらウンザリである。ここで「ヘーイユー二人トモアノイングデースサノバビーッチ」と割って入るほどの度量も何も無く、電車降りて帰りの道すがら脳内妄想劇場で件の二人をばったばったとなぎ倒すのみのワシだ。どうです男らしい。何も男らしいことあらへん。


妄想劇場にて関西弁のジジイの方を土下座させた辺りで、駅前角のコリアンマッサージのお姐さんに声をかけられる。マッサージシテイキマセンカー。脳内の架空ワシはもう、素晴らしい豪快さん状態だったので思わず「よっしゃよっしゃ十人でも百人でもいてこましたるわーい」とか言いそうになったが、すんでの所でリアルワールドのショボクレ自分を取り戻して、イエジブンカエルトコロデスノデ、と小さくなりながら退散する。ありがとうお姐さん、ワシの「分限」を思い出させてくださって。ふう…俺の邪気眼が覚醒めるところだったぜ。ふはははは。…はあ。