銀魂/DTB/ささめきこと/レールガン/ハガレン

銀魂187話。沖田さん怒りの死亡フラグブレイカー・後編。やはりどう考えても死亡フラグなるものからは一番遠い人なのだけれど、「慣れないことはするもんじゃない」ちうて神山さんとともに始末書の束にゲンナリしている、というシメは妥当な落とし所ですわな。


ひょっとして黒幕側でもあるかと疑われた神山さん、実はそのまま「真実をかばう側」だったのはワシの目の節穴。とまれ、常からドS行動でブイブイ言わしてる沖田さんだけに、こういうちょいと侠気でウェットな話となると落差が大きく、効果的ですな。犬に優しい不良さん現象というか。


…というまあ、大衆演劇的な人情話も銀魂の本来ならば、どーしよーもなく下らないテイストもまた然り。沖田さんたちが脱出するためのメインギミックがうんことゲロってのがもう、どうしてよいやら。またこの時の鈴村さんの演技が極まっててねえ。「ここでうんこしていいかな」の上ずり具合は絶品。わはは、最低やな全く。


DARKER THAN BLACK -流星の双子-・10話。スオウさんの言葉に激しく動揺する母親。スオウは死んだ、お前は誰だ。…どうやら今のスオウさんは、シオンさんの能力により作られたコピー人体に記憶を刷り込まれた存在らしい。水族館やら折り紙やら、イカニモなディテイルがなるほどなあって感じですね。特に折り紙のクセはレプリカントっぽかったもんなあ。そして能力者としての現在の感情の薄さとともに、そんなスオウさんの「作り物っぽさ」は逆に彼女の感情表出を際立たせている。あのあまりっちゃァあまりにもストレートな恋愛感情の表現はどうでしょう。そらハタで見てるマオさんも困りますわな。


今回はキャラ各々の別の面が見られた回でもありましたか。上記スオウさんのひみつもそうだし、本邦初公開・ラテンちょい悪っぽいマオさんの人間姿もそうだしね。そしてヘイさんは…うはー、これはなかなかにエゲツない拷問手腕! 一応前作の主人公でもある立ち位置としてはなかなかにハードなことやってんなあ。ま、事後の惨殺状況はちょっと、誰かに仕組まれたっぽい匂いもするけれど、それにしてもね。


あとはまあ…そうねえ、ホリカツのおっさんとホーコさんが親子コンビとなりゃ、それはもう悪い悪いお人たちだよなあって納得しちゃうのは我ながら失礼かなと思った。


ささめきこと・10話。そして村雨さんは何故かデコメガネさんの同人活動に引きずり込まれている。表面上は強いが根はナヨっちくて他人をほっとけない村雨さんなりゃこその巻き込まれ状況ですな。「何でアタシ、ここに居るんだろ」ってそれは貴方が村雨さんだからです。まァでも、村雨さんも村雨さんで充分に現実逃避妄想してるんですがね。海で水着で風間さんの紐ビキニにハプニング、ってどんな漢前な妄想だよ。


眼前の同人原稿の山を前に、これをちゃっちゃとカタしていざ楽しい海へ! っちう状況となればそれはもう、スラップスティック方面のハプニングが発生する強力なフラグなワケで。積層してゆくトラブルに畳み掛けるようなテンポ、その上でここぞってシーンでのくっそワザとらしいスローモーション、だ。あーやっちゃったなー、という可笑しさと悲しさの同居は見事である。


要するに、メガネ二人ともテメエの内部での思い入れやら思い込みやらが強すぎるのだよね。それこそが彼女たちをしてキャラを際立たせているものなのだけれど。…台無しになった状況から、それでもできるだけの事はやろう、と再起する村雨さんはやはり漢前だ。あと、ラストシーケンスの風間さんは流石の天然ファムファタルであります。「意外に小悪魔系?」って意外でも何でもあらしまへんわな、視聴者にとっては。


…あと、地方在住のおっさんオタだから全く縁のない世界ではあるが…そーかー、この世には「ゆりフェス」なんてなイヴェントがあって、その上あんなにもっさもさ人が来るのかー。そおかあ。よし。


とある科学の超電磁砲・11話。田中敦子の姐さんはその力量を示し背景を語る。一人に一つというスタンド形式の能力を、脳ネットワークを介してバンバン連発する彼女の様相はいかにもラスボスっぽくてなかなかよろしい。悪の行動の背後には火急の善意がありまして、っちうエクスキューズは手垢ではあるけれど、それだけに安定した雰囲気がありますな。…「私は子供が嫌いだ」と伊武雅刀みたいなヒネクレた愛情を語るキャラってのは、確かに彼女の雰囲気によく合っている。


一件落着に見せかけて、裏ボスとしての暴走存在が暴れだすってのも定番でよし。失われた無邪気さの集合体として胎児の姿をとるってのは効果的やな。そうねえ、一見敦子姐さんに欠けているように見える「母性」の表象としてちと面白い。あの低血圧研究者っぽい風情だからこそ、余計にエエ感じになるだろうな、っちう計算でしょうかな。


にしても、フーム。脳髄の並列化は純粋に演算装置として一回こっきりの利用のつもりだったのか。なんかすげえなあ。道で転んで怪我したのでちょっとタイムマシンを発明して怪我する前に戻しました、みたいな贅沢さが感じられますよ。流石天才の人は発想が違うぜ。


鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST・36話。本部より来たる宝亀のレイヴンさんをのらりくらりとかわす沢海姐さん、であるが。重ね々々の俗物言動に堪忍袋の緒をブチ切って一刀両断、さてこれでガッツリと本部対決…と思いきや吉野のキンブリーさんが暗躍を始めるのでした、という話。


「弱肉強食」という似たような言葉を発するレイヴンとオリヴィエだが、その内容はいささか異なる。一番の相違点はレイヴンの今際の言葉によく表れている…つまりまあ、優先されるべきはテメエの利益かあるいは同胞か、ってことですね。オリヴィエさんがここまで引っ張ってコンクリ工事をした理由はイマイチ判らんが(キンブリーに対するポーズか?)、とまれ啖呵切りのシーンはなかなか溜飲の下がる絵面であったことだ。


という本編も然りながら、アバンのお父ん話もいろいろと思わせぶりでよござんした。歳取らぬバケモノとしての自分は子供たちにはそぐわない。ならば嫌われておけば良い…っちうのはまた、めんどくさいおっさんではある。伴侶を得たことで「老いたい」という感情に目覚めるっちう要素は、何となくアシモフの「バイセンテニアル・マン」を思い出したりした。アンドリューNDR114、の方が判りやすいかな? 老衰したいロボットの話。


●余談しょの1・ガンガンのCM、ワシは多分本誌を買わないでしょうけど、ちょいとギャグ寄りに振った内海賢二沢海陽子の演技がなんだか楽しそうなので割と好きです。特に内海のおっさんが言いくるめられて「ドゥヒ」っちうとことか、あーもうセンベエさんを思い出したりしてああー、ねえ。


●しょの2・しかし宝亀克寿さんはこーゆーキャラが似合うねェ。個人的に故・雨森雅司氏の声質に一番近い現役声優っちう印象がある方なので、バカボンまたやるなら宝亀さんがエエなあ。どうでもいいですね。