●銀魂175話。いいトシして歯医者の待合室で恐怖しまくる銀さんと土方さんである。この作品お得意の「しょーもないことをアホほど掘り下げてゆく話」のパターンであり、いやあしかしジャンプはともかくサンデーとまガじんはエエのかなあ、チャンピオンも仲間に入れてもらってありがとう…とか思いつつ見てたが、あまりといえばあまりに予測のつかない奇怪な展開にかなりのけぞる。さてはと検索してみたらああやっぱり、の原作アリ話でした。
…うーん、本作のアニメオリジナル話群も充分頑張ってるとは思うのだけれど、なんせ原作者の物語的な突破力（≒狂気度）は桁が違う。「歯医者怖い」という語り起こしからどうやったら「自分の腹部に移植されたサイボーグサラダ婆を悲しい走馬灯記憶から救う」というオチにたどり着けるのか。…見てない人にはマジで何言ってるか判らん文章だなこれ。でもホンマ、この通りなのよ？
オチに至るまでの底無しの奈落に落っこってくような狂乱展開もいいけれど、中盤辺りの「些細な意地によってどんどんと不条理な恐怖に自分からツッコんでゆく」という雰囲気もかなり好みでした。この辺、なんとなく筒井康隆の「乗越駅の刑罰」とかを思い出したり。
