化物語/ザムド

化物語・7話。スルガさんは百合の露出狂のMのSである。Mっぽいのはともかく、サバサバとした男らしい語り口なのにアララギ先輩を言語なぶりするとなればすんげえ容赦ないのはSだよなあ。にしてもアララギさんをいじるヤリクチがみな似てくんのは、彼の人徳のなせる業でしょうかね。ワザですよワザ。彼の人徳のゴウじゃありませんよ。似たようなもんか。


ぱんつ見せ見せの戦場ヶ原さんといい「体だけの関係ならゼヒ自分を」とのたまうスルガさんといい、なんちうかもう一点の曇りもない童貞妄想な道具立てが素晴らしなあ。その上で喋々喃々とか杉浦や赤塚やのレトロ漫画キャラとか、衒いの多いディテイルがじゃらじゃらくっ付いてるので、ホンマ文系ダメ少年の願望充足っぽい匂いがムンムンとしている。いやあ、臆面もないにもほどがあるぜ。ちょっと舞台演劇っぽい長台詞の演出とかもそうやねえ。…ああいうの、演ってる方も割と楽しかったりするんだけど。


途中まで「なるほど今回のテーマは猿か…おお、猿の手ネタで来るのですか」と思わせといてパカンとひっくり返す展開は、作劇的に定番ながらなかなか効果的。さて、その悪魔ネタを知らんので次回を楽しみにさせてもらいますか。うん、別にひたぎさんとするがさんがヨリぃ戻して百合っちまう展開でも一向に構いませんけどね。ワシ。


亡念のザムド・20話。テシクの村は空爆を受け、クジレイカは黝い昏い思いとともにそれを迎え撃つ。これがヒロイックな、真正面の行動ではないとこが何か、この作品らしいなと思う。その後はまた各所各人の点描っぽいドラマだけど、さて今回は何か大きな行動へのスプリングボードっぽい「タメ」が感じられますな。近所の店に赴くが如く自然な体勢で一大行動しようとしてる、彼ら各々の雰囲気が大人っぽくて良い。


相変わらずスローテンポな、ちと思い入れの大きすぎる展開ではあるけれど、冒頭のアクション(と殺戮)シーンのインパクトと「あ、何か起こりそう」っちう空気の描き方が上手いので、今回は結構牽引力はあったな。石塚先生の「笑う顔を見ていない」の台詞から始まり、ミドリさん・クジレイカさん・清川教授…と、涙を流すことで内部を吐露する人たちの連鎖が印象的だった。