ソラカケ/咲

宇宙をかける少女・最終話。青レオパルドによる破壊の宴はいろいろあって阻止されるのでした、という話。伏線や仕込みがあまりに多いせいもあるだろうが、イマイチ必然性が見えにくい要素が散見されるのが毎度ながら、なあ。ラスト、何故か次元の狭間云々で別んところに飛ばされたアキハさんとか、別にわざわざそういう手間作らんでもエエのにな、って気がする。いやまあ、「そこに集合してくる面々」というギミックでラストらしさを出してるってとこなのだろうが、それにしてもよう判らん仕掛けだと思った。


そんな中、結局ちっとも救われないまま終わってしまったナミさんがかわいそうであり、かつ「あ、このままダークヒロインってのはエエかも」と思ったりした。とりあえずナミさんを説得も何もする気のねェアレイダさんの仕打ちがバツグンに酷くて、なんかこれだけでおなか一杯っぽかったったすわ。最後、姉妹関係者誰一人ナミさんを顧慮してないのが凄すぎる。んー、これはある意味正解の脚本だな…と思ったのも束の間、沢城さんのとこにトラップされててそんだけ、っちうあのシメは何だ? 続編への目配せか何かか? まいいや。


…あと、箱の人たちはどうなったの? 


総評。舞HIMEからこっちのこのシリーズ、ワタシはどうもあんまり肌に合わない所があったのだけれど、この作品においてもそれは変わらず。「合わん所」ってのはホレ、ラストに向けて(ワタシ的にはかなりどうでもいい)眉根寄せた深刻シナリオに落ち込んでいく、って要素。本作においてもその傾向はあり、やはり見ててちと退屈であったりした。青くささがあんまし芸になってない、っちうか。


それに加えて「どうもなあ」と思ったのが、特に序盤に顕著だったヘンテコな話の転がし方。「何故この人はこういう行動を取るんだろう」「このシーンは前後どう繋がっているのだろう」「別にこの絵は要らんのと違うやろか」とまあ、ワシ如きおっさんにはちょいとついて行きづらい演出がわらわらあってかなり困ったことでした。んー、あれを是とする人こそがこの作品のメインターゲット層、ってことなのだろうか。…ロボにメカにお嬢さんに、とワシ好みの道具立てのアニメなんだけどなあ。部外者かワシ。


キャラの立て方やデザインのセンス、毎度崩れずダイナミックな作画など、絵面的にはかなりクォリティの高い作品だったと思いますな。てことでしかし、うーん…このチームの作品は次回見るかどうか、かなり微妙だなあ。


咲-saki-・13話。副将戦開始、のどっちさんとその他三人のアレコレである。スロースタートな状況からのどっちさん覚醒、そして着実な連勝…という流れで、ははあこのアドバンテージをどう切り崩してゆくのかがドラマかな、と思ってたら最終局までそのまま来た。他の三人は上がれないままという極端な状況下、最終一局はドラマてんこもりなのだろうなあ、というとこで続く。


てことで、基本的にはラストステージのお膳立てのために費やした回、でしたな。未だええとこなしのお嬢様もさりながら、この期に及んで顔すら見せていない敦賀の人も気になる。ちうかそれ、どんな属性やねん。各々キャラ立ってる中、質量によるお嬢様弾き飛ばししか見せていないあのポッチャリさんがビンボ籤引きそうだなあ。


さて、小清水のどっちさん。ゲーム上はイケイケドンドンなのに、ドラマ的には完全に受身役ってのが面白い。心理描写の多さもあって、この回に関しては何だか茅原のお嬢様の方が主役みたいだ。調子良くなってくるとエクスタシー…という知らずに見てる側からすれば謎な性格も、文章で見たら中ボスの人の属性っぽいしな。