銀魂/キャシャーン

銀魂149話。例のホラー映画パロディ話の完結編。後半はお約束を覆しかける熱血展開になったりと工夫しているものの、流石にちょっと間延びはしちゃったかな。全ては沖田さん(とお面の人)のフェイクであり実はモノローグもフェイクでしたよ、という酷いシカケは酷いんだけど、何かこの作品らしいヘボメタネタでもあり妙に納得するとこもあった。ま、ヘボいネタではあるのだけれど。


つーか、チューペットの血糊はお互いに気づいて脱出演技…とか、そんな流れかなあと思ってたよ。


とまあ、そんなしょーもない内容にしてガッツリと気合演技を披露する声優さんたちは素晴らしいなあ。特に中井のおっさんの演技幅がやたら広くて、楽しんで演技してる風情が良く感じられる。あと、瞬発的にメリハリもって動く作画もよろしかったです。


キャシャーン Sins・最終話。キャシャーン一味の終の棲家と世界の行く末、である。隠棲する平和な日々の末、オージとリュウズはゆっくりと滅び去る。「死にたくない」と思えたことが幸せだと言うリュウズ、ただリンゴの喜ぶ顔を楽しみに肥料を作りつつ息絶えるオージ。メメントモリ、それこそが生である。死を除外してしまったルナに生は無い。…そしてキャシャーンは去り、リンゴは彼を待っている。


ぶきっちょに戦うことしかできないブライキングボスとか、それなりにちゃんと流れもできてはいるんだけど、どうしてもディオレダの物語であった先週の方が印象深いのはしょうがないか。ルナの存在とその理由は物語構造の根幹ではあるのだろうが、それだけにエピローグとしてのちょいと散漫な雰囲気でしかなかったのが少し残念。まいいか。


総評。イメージとメタファーの連鎖でお話を作るという、基本的にはワタシが苦手なタイプの作品ではあったし、また実際に制作側の意図するところをちゃんと汲み取れたっちう自信もない。だけどまあ、こんなけ鮮烈に耽美にベタに、滅びの禍々っちい美しさを出してくれたならばそれだけで目も引かれようというものだ。画面の設計や会話単語の選択に至るまで最大効果を出すために構築された「雰囲気」は、時折疲れてしまうほどに濃厚でありましたよ。


でもやっぱ、ワシはもうちょいと俗っぽく下世話なノリの方が好みではあるんですがね。それはワシの方の問題。それと脇キャラの使い捨てぶりが少々もったいなく思ったりもした。主要メンツを除けば再登場してきたのってドゥーンさんくらいだもんな。あと千葉繁も居たか。


あとはもう、作画ですよなあ。スジだけなら結構ありがちな感じの回であっても、あのゴッツい動きのアニメートがもう魅力を補って余りあったりもした。やっぱアニメってガッサガサ動いてナンボだよな、という認識で間違いないと思いやす。んー、なんだかんだでまァ、結構楽しんで視聴いたしました。以上。