マジいろいろ

ワールド・デストラクション 〜世界撲滅の六人〜・9話。秋の大陸にていろいろ思うの巻。派手な戦闘やサーヴィスシーンの無い、割としっとりした回…となると雰囲気やら過去話やらで深く掘り下げていくのが定番、そして今回もそういうカテゴリではあるんだけど、流石に地味すぎたか?


でもま、ラストにて一枚の絵を提示するのみであえて判りやすい言明的オチをつけない、ちょっとオープンエンド気味なシメ方は個人的にキライじゃないな。「やはり獣人と人間は共生できるのだなあ云々」とか言われたら興醒めな所であった。かたや優しき二人の絵、こなた引き裂かれたアトリエの様子。そうよね、人の心って割り切れはしないよね、という。


今回の舞台たる学園都市、ガロアという何だか若くして決闘死しそうな名前だけど、見た目があからさまにキャンパスライフでなんか楽しかったなー…っちうのは大学でぬるま湯生活した経験持ちだけの感想かしらん。とりあえずスジに何の寄与もせず、ただ喰って寝てるだけのトッピーさんがやたらとかわいかったのがオッケーだと思いました。あと「何故か記憶として刷り込まれてる破壊球情報」というネタをみるに、やっぱこれってゲーム内世界とかそういうことかなあ。


鉄腕バーディー DECODE・10話。「選ばれし者の恍惚と不安、共に我にあり」なお話。先週シャマさんを指して「そこそこな誇大妄想キャラ」とか言ったけど、アレはちと間違い。完全なる誇大妄想…ちうか、そういう選民思想的性格を利用されちゃってんのだな。 室戸さん曰くの「コイツ、真性だな」ってヤツ。にしても、あの教育映像を見て首肯しちゃう人ってのもスゲエと思いますがね。他者を平気でゴミ呼ばわりってのは倣岸と言うより、単に自己認識が甘いってだけのような気がするが。ああいうのが上に行くってワケ…なのかなあ。


んでもって二人のデートのホンワカ加減は、要するにこの平和な関係が終わりってことを物語的に表しちょんのよね。さて、辛い選択を迫られるであろう千川さんはなんとする。ゆうき作品的には多分、あんましスッキリとした結末にはならんだろうなあ。


今回も要らんほどによう動く画面でしたが、ラーメン屋シーンでのなっちゃんのヘンテコな動きは「あー、なんとなくワシらもやりそうだなあ」って感じで良。あとデートの二人、歩くタイミングのちょっとしたズレが気持ち良かったな。


狂乱家族日記21話。黒いサンタっ娘が黒い想いを持って暗躍しようとしたら相手がキョウカさんだったので酷い目に会う話。この世界、悪魔やら死神やらが居るのだからサンタも居る…ってことですな。サンタ存在によるモロモロの矛盾はほぼ無視しつつどんどこ進むヤリクチは今までどおり。とりあえずまあ、キョウカさんがみんなにプレゼントもらってでれでれでれでれするシーンを見せたいが為のお話なので何も問題なし。イチイチ良い子供たちですな。


黒サンタっ娘がジジイサンタに反抗する理由とかはまあ、そのまま想像どおりでしょ、てことでふんふんと見ていたが…理由もなく爺サンタさんが地上最強の存在っぽいのがちょっと良かった。出現シーンからターミネーターだもんな。乃村健次声なので地上最強生物ッなのは確約されてるようなものではありますけどね。勇次郎。


夏目友人帳9話。でぶちんニャンコ先生の散歩がてら出会ったのは石田声のイケメン俳優さん、にして祓い屋であった。仲間を得たという思いも束の間、此と彼にはちょっとした認識の差異がある。異形なるものに対して友の如く接し、彼らの情を理解しようとする夏目さんを「甘い」と言い、ただ強硬に滅することで目的を成すその男。…当然ながら、彼にも弱みの一つや二つありまして…というお話。


普通の話ならもっとダークなトーンを帯びるであろうエピソードだけど、何やら妙にふわふわとした雰囲気で終わらせるのはこの作品のカラーではあるな。世を人を恨んでいたが、ただ一度心を救われたが故に「そいつの為に殉じてやろう」と諦観している女妖怪、彼女との因縁を単純に「忘れていた」という石田さんはちょいとアレだけど。しかし彼に付き従う他の妖異たちも全て女性なんだよな。天然の妖怪タラシさんですかね。


本多知恵子雪野五月を使役する石田彰、という押し出しの強いメンツで割とスゲかった。唯一樋口あかりさんという方は存じ上げなかったのですが、とりあえずあの妖怪ども(失礼)にも負けない存在感の演技を目指してってください。ください。


コードギアス 反逆のルルーシュR2・22話。悪逆皇帝ルルさんである。権謀術策ってェのはこの人が拠って立つ所であり、玉座の彼は実にハマって見える。逆に言えばつまり、そういう小手先才能無しにはたちゆかない「皇帝」ということでもある。本人も言う通り「我ながら人望がない」ってワケだ。…とは言いつつあのイケメンにあの若さ、謁見会場での黄色い声がパンピーのホンマのとこだよな。


話の展開は如例に速く、例えばビスマルクさんがただの前哨戦扱いなのはかわいそうでした。未来予知ギアスを「読まれても構わぬ攻撃で斃す」ってのはじっくり描いたらなかなか燃えたと思うんだけどね。てことでしばらくは攻められ側のシュナイゼル兄さんですが、さてこの余裕態度はどういう伏線かな、と思ったらナナリーさんですか。ん、こういう米国ドラマ的な(あるいは小池一夫的な)「絶対に次回へのヒキを疎かにしない」態度は本当に上手いねェ。


ま、何でんな。もう流されるまま、脚本のワチャワチャを普通に楽しんでるワタシではありますが、あと数話ってのはやはり残念。無論このままドンデン続きでも(贅沢なことには)なんか飽きてくるだろう、とは思いますけどね。しかしそういう、常にビックリ展開で楽しませる、てな意味ではホンマにストイックなアニメではあるなあ。