花咲くいろは/カイジ/夏目友人帳/シュタインズゲート

花咲くいろは・15話。承前、ユイナさんのお知り合い若旦那旅館の危機。いきなりバイトの仲居
さんが辞めちゃって大弱りの状況であり、こうなるとオハナさんはじっとしていられないワケで。当然ながら旅館側としては「お客様の手を煩わすわけにはいかない」っちうマトモな返事であるが、そんなことで留まるようなオハナさんではない。


オハナさんは修学旅行の自由時間に「自由ってんなら何してもエエねんな」とばかりに再度の手助け談判である。ここで旅館の大将が喜翠荘の女将と知己であるという要素を通じて、オハナさんたちがお手伝いすることの心理的/職業倫理的なハードルを下げるという仕掛けは上手いな。結局危機的状況を客の手を借りて対処したのはちっとも良くはないが、何を差し置いても事態を収拾せねばならない、という意味においてはこれが正解ではあろうね。あとになって十二分にカイゼンなりハンセイなり、また迷惑かけた相手へのケアなりをすればよろしい。…大変やよね、客商売もね。


あまりに背負い込みすぎてヘタ打ってしまう若旦那。プロとして問題あるのは当然だけど、まあまだ若い。この兄ちゃんなら今後もっと良い旅館人になってゆくだろう。…実は普通に、天然キャラとしての側面が強かったユイナさんがちと意外でした。普段の言動から「あ、割と超越的に動じない人なんだな」とか勝手に思ってたワシは多分騙されやすい人間だ。てことでこの2話はユイナさんのちょっとした変化を見る話だったってところでしょうな。…大変やよ、客商売ってのはね。


逆境無頼カイジ 破戒録篇・14話。総集編。構造としてはごくごく普通の、まあよくある総集編。別に今それほど事態が錯綜しているワケでもないのでありがたみは薄いが、2クールで上手いこと帳尻を合わせるために必要なことではあったのだろうな。なので特に言うことはない。…ナレーションの立木文彦の孤軍奮闘ぶり以外はね。あの声のトーンと台詞でようのど壊さないものですわいな。流石プロであり、長年いろんなナレをやってきただけのことはある。んー、まー、そんなとこで。


夏目友人帳 参・2話。お寺の息子にしてちょっとだけ見える人・田沼さんの登場。友人が少ないとは言い条このシリーズを通じて知己を増やしつつある夏目さんであるが、その中にあっても、境遇や性格の近さから割と気の合う友人の一人である。さて、親父のおっさんがちょいと所用で寺を離れているとき、田沼さんの周囲に見え隠れする人ならざるものは何か。時を同じうして夏目さんの前に現れ「名前を返してほしい」と言う妖怪、しかし彼女の名は友人帳には存在しないようで…というね。


相変わらず上手いこと意外性を盛り込んでくるストーリィラインではある。夏目さんが出会ったアヤカシが異変の原因かと思わせて、しかし実は原因妖怪の妹だということになって、でもホンマはその妖怪を付け狙う悪意の者であって…とまあ、話の転がされてっぷりがよろしい。クライマックスの異世界…ウキハルの郷と言っていたか? の豪勢なヴィジュアルもよし。ちょっと現代風にアレンジされたBGMだったけど、そこはもっと純正の雅楽寄りな音楽でもよかったかなとか思ったりした。ま、それはこっちの趣味の問題。


田沼さんもそうだけど、ミスズとか凸凹コンビ妖怪とか、その辺の紹介話でもあったかな。実際ミスズさんはあまり出てくる必要なかったもんね。ちらっとメガネいいんちょが見切れてましたが、今回も積極的にお節介やいてほしいものではあります。


Steins;Gate・15話。未来からのレジスタンス戦士・アマネさんのお話。ディストピアとなってしまった世界を改変するために、その大元となる一通のメールを無しにするのが目的である。そしてついでにまだ見ぬ彼女の父親に出会うために。しかし自体はタイムマシンの故障によってスタックした状態であり、そんな困難を打破するのは…おー、やっぱダル兄さんか! クリスさんもそうなんだけど、こいつら正真正銘の超デキる人たちではあるのなあ。いやまあオカリンはただの中二病兄さんです。…まだ今のところは、という保留がつくのではあるが。


未来世界はCERN…もといSERNによる全体主義的管理社会。そりゃイヤな世界なのは確かですが、そういう状況のSFにちょいとした偏愛があるワシとしてはどんなことになってんのかチラッと見てみたいなーとか、もちょっと描写してくれんかなーとか、要らんこと思ったりした。あとスペル違いとは言え、ここまで絶対的な悪役扱いされてるCERNの人は割と怒っていいかもしれない。それとも喜んでたりして。ワシならちょっとうれしい。まそれはそれとして。


何やら目的らしき道筋やさしあたっての流れが見えてきた。ってことは多分また障害が発生するっちうことやろな。それはモエカさんによるものか、あるいはさて。…あと細かいことだが、街の背景に聞こえる警察車両のサイレン音は…あれちょっと旧くないか? 今あんな西部警察みたいな音してたっけ?