●マクロスF・18話。シェリルさんの没落、ランカさんの不安。道はベクトルの逆方向ながら、お互いにあまりエエ方向に進んでなさそうなのは共通している。雨の街頭で崩折れるメロドラマチックなシェリルさんですな。それにしてもグレイスさんは冷酷非常な側面を出してきたが、シェリルさん相手に言葉でいたぶるが如き発言をするのは…んー、グレイスさん(たち)にとって今んとこあんまし益のないような気がするのでちょっとな。ただのSとかか? 作劇上のスプリングボード的な意味は判るけどね。
本編はミシェルメガネが裏に表に一所懸命頑張る話、でもありましたな。本当にこの兄さんはアルトさんが好きなのねェ。そしていちいち勘違いしてツンツンしつつ、デレたくてしかたがないクランさんがあざとくてよろしかった。相関図は好きな方向にクラン→メガネ→アルト。あと戦場にモンスターに乗って出てくるランカさんは…非戦闘員を護るために頑丈なのに乗せるとかもあるだろうけど、やっぱ「怪物性」ってのもあるんだろうな。戦術歌を歌ったあと、口直しに本来バージョンのアイモを歌うのが美しくも危うい。
OPはこっちが正式かな。ダブルヒロインが競い合い、繋ぎあってお歌を歌うという、割と主人公そっちのけな映像が楽しい。
●鉄腕バーディー DECODE・6話。地球に戻ってきて中杉さんパーティでアレヤコレヤする話。シャマランと中杉の関係、嗅ぎまわる藤原啓治、己の死を再認識する千川、変化を内包する中杉…とまあ、基本的には繋ぎかつ周辺補強話。そいでもって水着話。さらにお風呂話。という。
わりとゆっくり目に状況を構築しつつ外堀を埋めてゆく、何となくゆうき作品らしい説明回だなって感じがしました。自然な形で千川さんの現在の状況を表現してて、それはなかなか良いとして…今んとこ、中杉さんがなんでまたそこまで千川さんにお熱なのかがちょっと判んない。まァ好きの嫌いのってそんなもんだとは思うけど、他の部分がそこそこ理由ありげに説明されてるのに、この要素だけ「あとあとのドラマのため」っぽい感じがするのがね。あ、でもそれがアカンわけじゃないです。なんかちょっと周囲から「浮いた」ような印象は悪くないですしな。
「お嬢様が別人に!」というばあやさん。ま確かに、普通に聞いたらカプグラ症候群などと思われてもしょっがねーよな。序盤の「服の色を悩む」てなかわいらしいシーンが、ここで妙にコワっちい意味を持ってくるのが上手い。でもワタシも、以前の淡い色が好きだったお嬢様の方が好みかも知れません! よう判りませんが!
●夏目友人帳5話。妖怪の仲をとりもつ夏目さんの巻。借りっぱなしの図書館の本から出てきた古い切符、という、なんかもう現実遊離のエキスみたいな定番描写が気持ちよくなってきた。それが特別なことのように思わせて、ラストで他の本からばらばらと切符やら何やらが出てくる、てな脱力オチもよく効いてたなあ。おばーさん、エエ人なんだけどエエカゲンなんだよな。豪放磊落、って言葉が似合うか?
お話は上記のとおり、ちょっとした一日非日常旅行といった趣…なんだけど、それ以上にもののけ含めたキャラの立て方が割と面白くて楽しめた。小悪魔っぽくもありアグレッシヴでもありでも抜けたとこもあり、のいいんちょとか、「愛らしいと見るか鬱陶しいと見るか」のカピバラもののけとかな。結局野郎同士の友情っていいよねでシメるんだけど、いかにもしょーじょマンガっぽい口当たりでよござんした。
もののけ二匹の声はひょっとして、と思ったらやっぱしのアメザリさん。漫才野郎としてはアフレコ経験が格段に多いだけあって、特に平井のカピバラもののけの存在感は流石。あの作った声でモッサリとした演技、プロっぽいよ。
●狂乱家族日記17話。マダラさんがキョウカさんに人間とか神とかの手練手管でどうしようもなく丸め込まれるまでの話。ナンボでも解決策のある状況をわざわざめんどくさい手段に持っていこうとするキョウカさんは楽しそうでエエのだけれど、そのせいで事態が深刻なんだかバカちんなんだかちいとも判らん…のは狙ってるのだろうなあ。とりあえず、展開に「ご都合主義」の見えざる(いや、見え見えだけど)手が伸びないエリアが存在しない、という清々しさはヒョウカしよういや評価しよう。おもろいかどうかは別として。
…でも、下手したら生物全滅に至りそうな食物上のウソを「家族を護るためなので素晴らしい」と言い切ってしまう脚本は…んー、ただの邪悪勝負なのじゃないでしょうかねえ。ま、メロンパンに限っての話だとは思いますが、って食物がメロンパンであることに全く意味がないのもすげえというか何というか。
「実はおにゃのこでしたー」のマダラさん。声が井上麻里奈な時点でバレバレ以前の話であり、2話引っ張るだけのパワーがあんのんかい! てな気はするが、じゃどんな演出なら正解だったのかはよう判りませんのでこれでいいや。んー、照れてる絵がこわかわいかったです。
●コードギアス 反逆のルルーシュR2・18話。スザクさんが反応弾を使うまでのお話。ああここで生きろギアスが効いてくるのかァ。てことでスザクとルルの関係は、殺し殺され利用され…と、もう貸し借り関係ではどうしようもないほどにもつれあってしまいましたなあ。いやスザルルだけじゃなくて、周囲のあらゆる事象がそうなんですけどね。皆さん抱えたものをもてあまし気味な、どうもスッキリしねえ大バトルですな。
ここぞという場面でヒーローロボとしてキレイな見得きり登場をするカレンさん。おおこれはカッコエエという思いも束の間のナナリー(とその他もろもろ)消失という、状況の肥大化のさせ方はやはり上手い。これでルルさんは、二度までもその行動目的(ナナリー)を失ったワケですな。一度は彼女の自立、そして今回の死。そらまあ予告が無言にもなるわね。…って、直後のプレゼントのお知らせで台無しにしちゃうとこがギアスらしいっちゃらしいんだけど。
バトルシーンは高テンションをキープしている。オレンジさんはホンマに異形メカが似合うなあ。なんだあの武器庫ロボは。糸引きミサイル乱舞やら衝撃のアルベルト的動きと能力のカレン機やら、戦闘シーンボーっと見てるだけでも楽しございました。