図書館戦争

●アニメ一本だけ見ておこう。図書館戦争6話。マクガフィンたる「予言書」を巡って立てこもったり逃げ出したりのお話。長モノやらハンドガンやらのおっかねェ武装者同士が、些細なことで銃を尻目の殴り合い…ってのはある種の定番ではあるけれど、それはロマン的描き方やからねえ。こういう割とシリアスなデザインでそれをやられると、どうも逆説的に命が安くて軽いようにしか見えない。ちうか、一人も職務に忠実な「プロ」がいねェのな。サバゲ的世界観にアマチュア的キャラクタ。それを受け入れられるかどうか…だけれど。


個人的には、件の「予言書」があからさまに「華氏四五一度」なのがどうにも。予言も何もテメエでそれを下敷きに話作ってンのは明らかだし、皆が大前提として比べちゃうものを堂々と出してくるのはあまりにも…そうだなあ、「デリカシーと想像力がない」と思った。それは虚構と物語を構築する上で最重要なことだと思うんだけど。


ほぼ全編が夜中の出来事なので色彩設計はめんどくさかったろうけど、操車場に引き出されたシーンでの晧晧たるライトは美しかった。うん、あの「明るい青白さ」はいかにも夜間の輝きでんな。教官が敵さんの襟首掴んだ瞬間に夜が明けて、モノトーンの夜間からヴィヴィッドな朝の世界になる…ってのは、ベッタベタながらこれまたキレイでした。