結界師/絶望先生

結界師30話。志々尾さんはハズレ者にしてヒネクレ者であり、その原因は彼の姉に対する過去にある…と、そればかりとも言えぬようだ。彼の心の支えになりつつ「厳しく当たって構わない」と指示をする正守の底は未だ測れない。が、どちらかというと真っ直ぐなキャラの多いこの作品において、この兄ちゃんのレイヤの多層性と陰影は良い深みになっているように思う。志々尾を夕食に誘って来いと言う父の言葉にシレッと「そうだな、それはいい」と応えるとこなんざ、あーワルっちくてエエなあって感じですな。


「結界」を心理的障壁に喩えて話を進めるのは判りやすくてヨロシ。登場人物中最も強い結界を張れるが扱いは下手っぴいな良守さんが、最も「心理的壁」を破りたい人間でありつついろんな人の間の壁に苦慮している、ってのは穿ちすぎですかね。…そう言うと時音さんのは相手をぶっすぶす刺す結界でしたっけ。似合ってるような恐ろしいような。あーあと、良守を嗤い、軽口叩いてるようでなんかかんかフォローしている斑尾さんの飄々さが良かったかな。


さよなら絶望先生4話。てことで割と噂の完全版OPを視聴、確かにこれはなるほど。EDのそれ以上にエロでグロで背徳で耽美ィなイメージとセンス。本編のキャラは原作に比して生っぽいえろっちさがあるなあと思ってたけど、こちらは極限まで様式的なのでそういう肉体性は希薄。だからこそああいうギリな素材が映えるのだろうか。人体(女性)をほとんど物体や素材として扱い、縛り、絡ませる。前時代的なフェティシズムは「歪んだ世界」たるこの作品との親和性が高いと思える。


…てな言い方じゃなくてまあ、エロくてひどくてバカだなー、と。あと先生やたらかっちょええな。EDでも先生の走るシーンだけ妙に作画系なのよねえ。ヘンなの。


本編はやはりA・Bパートそれぞれで一人ずつキャラ紹介、のパターンですね。一通り出揃ってからが本領発揮の何でもアリになるのでしょうか。にしてもあのぱんつはぱんつだったなあ。やはり肉体性が官能性が。