デスノート/エマ/らきすた

DEATH NOTE・35話。OPからしばらく台詞も無く、各々の陣営が何やら思惑を持って行動を起こす過程を映す。映像的な仕掛けもありそうだけどそれはともあれ、何がしかの緊張感は出ていたと思う。ライトさんの筋書きとは何か、ニアさんの読みはどこまでのものか、そしてメロさんの擾乱意図は何か、さて。


高田さんの退場話。カリスマ的存在への信奉者がその信念を打ち砕かれて崩折れる、ってェのは魅力的なモチーフでがんすな。だんだんと擦り切れてゆく高田さんの姿を鑑賞するための回だったと言えるかもしれない。顔を拭って口紅で頬が汚れるとかね。…しかしまあ、バイク乗って連れ去られちゃうシーケンスはちょっとザル過ぎたような気はしましたけどな。


英國戀物語エマ 第二幕・最終話。アバンはやたらにケレン味あふれる演出で、コートの羽織り方なんかヒーローモノですよ。てことで奔走するウィリアムは危ういところで光明を見出し、逡巡するエマは仲間たちにその背中を押されるのである。夕陽の水晶宮にて逢瀬の二人、回り込みキスというこれまたケレンのある絵面はまさにクライマックスですか。ラストのスズラン話は確か、前シーズン最終話に出てきたんだっけ。(原作はともかくアニメ作品としては)また長い伏線やなあ。


てことで大団円ではあるが、いや詰め込んだねェって感じではある。ちょいと余裕が感じられず、一つ々々のモチーフを賞玩するヒマが無かったな。火事騒ぎの物語上の意味がイマイチ曖昧だったのも気になったけど、当時の消火活動のディテイルが楽しかったのでなんか良し。あの青いツボは何なんでしょう? あーあと、ホンマエマさんって走ることに関しては妥協が無いな。最終話でも大爆走してたし。


総評。前シーズンの感想として「画面構成といい雰囲気といい、キレイに垂直と水平が出してあるような」という表現を使ったけれど、そういう特徴はこの第二期にもちゃんと引き継がれていた。スジ自体は「身分違いの恋愛モノ」てな定番話なのだけれど、端整な雰囲気作りのおかげで独特な静謐さが出てたと思う。んで、そのキッチリ加減の上での今回のようなケレン味とか、前回のベランダ大告白とか、そういう華を咲かせるのが生きてきますわな。


…それだけに、最終話のバタバタはちょっと惜しかったな。45分スペシャルくらいなら良かったなあ。


ちょっと興味深かったのがエレノアさんの扱い。ほとんど罪科の無いキャラ設定にしておき、悲恋に破れたあとのフォローもえらく客観視されている。そして救いも自らの力によってのみで獲得するんだよね。この透徹した視点はアチシの「悲恋モノってこんな感じ?」という偏見からは少し離れたもので、それだけに何やら新鮮なものがあった。


前作と併せてワタシの好んで見るようなジャンルとは少し違う作品だけれど、それでも楽しめた普遍性と丁寧さがあった作品だったですね。うーん、後日談の作品化とかもあるんと違うやろか。OVAとか。


らき☆すた13話。野球で30分遅れは危機一髪、直前で気づいた。ふう。毎度ながらズルズルにユルい脚本に妙に凝りまくる画面作りはこの作品の味となりつつあるけれど、今回はまたやたらに早口っつーか詰め込んでたってーか。そのせいかかがみさんは脈絡を「みゃくりゃく」とか言うてましたが。あとEDには特にツッコまない。


アニメ店長はどうも定着させるようなオモムキ。今回はケロロ声優回ですな。なんか「許可取れたネタはとことん使いまっせ」てな意図が感じられるぜ。がんばれ。とりあえずあの三人の演技聞いてるだけで割と楽しい。…レジで小銭見守るシーン、今までで一番「島本絵」になってたなあ。あの口あの口。