サンマーソルト

●ウチで魚は焼けないのである。ガスコンロしかないし換気が悪いし、かなり昔に干物かなんか焼いた時には往生したものだ。


さて、世は秋ですね。秋となるとサンマですね。アレは旨いですよね。スーパーに行ったらサンマの焼いたのを売っていて、それはそれは旨いのでちょいちょい買ってたのだけれど、本日は塩サンマの焼いてないのしか無かったのである。で、これが安いねんな。一尾100円しないとなると是非買いたい。しかしなあ、ウチで魚はなあ…。


と思ってるうちに買ってしまった。あーあ。どうしようか、開いて粉振ってムニエる(動詞)手もあるし、メシに炊き込むのも実は悪くない。でも。でも。折角のサンマ。脂ノリノリ。焼きてえよな、そら。てことで窓と扉を精一杯に開け、ドア付近に扇風機を回して換気の一助とする。餅焼き網をコンロに乗せて、さあ焼くのだ焼くのだ。


…あっという間に部屋中ケムでもうもうである。牛ではない。辺り一面に煙が立ち込める様である。蛍光灯がかすんで見えます。こりゃたまらんのでちょっと火を落とし、じっくり焼くことにする。それでもしたたる脂でコンロの火が踊る踊る。あー、これが狭い部屋の中でなきゃ実に旨そうな光景なんだけど…。


結局今回もエライ目に遭った。部屋にはしまらくサンマのにおいが残りそうな感じ。…何、味ですと? んなもん不味いワーケーが無い。苦くてしょっぱいサンマサンマ。おろし醤油で飯を喰う。うーむ、万難排してもっかい焼きたいなあ。