深淵と常闇

●Abyss and Dark*1を始める。別に業務に余裕があるわけでもなく、どちらかというと立て込んでんのだが、まァ逃避よね。てことで標題の代物は一年ほど前に出てたフリーゲーム、簡単に言うとファンメイドのウィザードリィ、ってことらしい。細かい差異はあるもののほぼそのまんまのようで、ならばってんで君に決めた。


まァ当然の事ながら、初日はキャラメイクで終了の巻だよね。初期パーティには必ずサムライを入れるのが俺のジャスティス、成長が遅かろうが足手まといだろうが知ったことではない。そういうロールプレイよ! などと言いつつ、千度やってやっとこさ出た「ギリギリ侍になれるボーナスキャラ」の直後に更に高いボーナスのキャラができて、何だかモヤモヤしちゃうのはお約束。とはいえ少々の時間で割とアッサリ高ボーナスが出たので、その辺は少し余裕のある作りなのかな。


「あ」とかいうテキトーな名前でつくられたキャラをそれらしくリネーム。今回は各々の頭一文字をイロハニホヘにする。名づけの方向性は図れるが、転職して並びが変わっちゃうと何だかよく判らなくなるという浅薄な手法。まあよし。


…てとこで終了、チラッとだけダンジョンにもぐったけど想像以上にWizだったのでその辺はあとの楽しみに。あ、別に詳細なプレイ日記つけるつもりはござんせんですのですみません。だってめんどくせェもの。次回報告はクリア後、ってことになるかも。

板遊戯

●「新年会兼耐久連続ボードゲーム会」より帰宅。ボドゲ初心者のワシに対してエエトコ見繕ってもらい、半日ほどずうっとコマ動かしたり手札切ったりしてました。いや、楽しかった。


アホほど種類やったけど、印象に残ったのは「ナイアガラ」「ケルト」「ドミニオン」辺りですかねえ。確かにドミニオンはやたらに自由度と偶然性と戦略性が高くて感心しましたわ。今回のゲームではプレイヤー間攻防は少なかったっすけど、それでも充分な楽しさ。個性的なカード群のおかげでワシ的にカッチョよさ満点です。ゲーム総体としてのパッケージングがエエですな。


あと、「ヌメリ」と「ニムト」は手軽でよかったっすねえ。ニムトのワケ判らんうちに転落してゆく感覚は、もうちょっと参加人数が居てたらもっと高かったかもしれない。あーあと、何でしたっけ、あのウノっぽいのも、もっと慣れてから多人数でやるとハデな応酬になりそうでんな。


ドミニオン、検索してみよ。

アクスレイ

●休みの日。多分こっから先しまらくは休みらしい休みはない感じ。よおし、本日は気合入れてダラダラするぞお! いやワシはほっといても必ずダラダラするのだが、いつもに増して精勤的にダラダラと、ね。てことで半年ぶりくらいにスーファミ起動。さて何やってみようか…ってとこで、アクスレイ。ワタシはシューティング脳を持ってないのであまりその手のゲームは購入していないハズなのだが、何故かこれはある。さて、どういう経緯で購入したんだっけ。


コナミSFCゲー・アクスレイ。ジャンルとしてはシューティングだが、一面毎に縦と横とにスクロール方向が変わるのが特徴。同じコナミ沙羅曼蛇方式っちゃそうなんだけど、ここでもう一つアクスレイならではの要素として「縦スクロール面がヘンな擬似3Dになってる」ってェのが挙げられる。つまりその、背景の上の方/奥の方に行くに従ってグラフィックが縦方向にどんどん圧縮されてんのね。横軸方向には圧縮が無いので、レイストームシルフィードのようなキッチリとした3D表現にはなっておらず、なんか「デカい筒の上を飛んでいる」ような絵面なのな。


横長扁平なテレビ画面で縦スクロールをやる工夫一案、なのだろう。ま、完全無欠の解決法! というワケでもなくていろいろと問題はあるんだけど、何となくこれはこれで味がありましてな。地平線の彼方からじわーっと出てくる中ボスなんてのは結構様子がよろしかったりする。


個人的に好きなのが2面でしてね。割とノーマルな横スクロール面だけど、見せ方が凝ってて良いのよ。スペースコロニーの搬入口からスタート。二重扉を通過してコロニー内部に侵入すると、はるか向こうの風景は回転しているコロニー内壁。障害物としてエレベータ的なものがあるのは、この中心軸部分と内壁をつなぐ物資輸送ラインなんだろうな、と思わせる。BGMのちょうど盛り上がる所で採光窓から美しい惑星(イーリス)が見える、てな演出アリ。


コロニーの反対側に到着するもエアロックが破損していて何やら不穏な雰囲気、そして登場の面ボス・ゴルスカスダウパーは巨大な二脚歩行メカである。アレだアレ、ロボコップに出てきたED-209みたいの。SFCは背景に限り回転縮小機能を持ってるのだが、このボスのボディに背景を充て、その他の画面要素をスプライトで描画することで「ぐるんぐるん動く巨大ボス」を表現している。歩き方とかもステキでねえ。スキ。


後にトレジャーとして独立するチームの作品らしい、とても意欲的なゲームだと思います。…確か魂斗羅スピリッツも原トレジャー作品らしいけど、あの上下分割2P対戦モードは当時感心しましたな。一枚しかない回転背景を、上下独立で別々に自由回転させてるってどうやってんだよ。昔弟にリクツ聞いたけど忘れた。ま、そんくらいすごいっちうこっちゃ。


とまあ、そういうことを書こうと思っていろいろ検索してたら、このアクスレイのBGM(これもエエのよ)作った人が後のラブデリックのリーダーさんだった、とあって結構驚いたりした。トレジャーとラブデリックを輩出したゲーム、ってのも何かスゲエな。…ラブデリックゲーム未経験なので、そのうちどれかやってみたいものです。毎度ながら何故か攻略本は持ってますけど。何故か。


●…何でワシ、ここまで躍起になって古ゲー話してんだろ。めんどくさいであろう業務予定の補完行動かしらん。まいいや。


あ、あと私信。おおえの人ありがとう、ウィズ動画楽しんでます。第6回の神状況ぶりは素晴らしい。ワシ、モニタ前で「うわあ!」つっちゃいましたもんな。あれぞウィズの醍醐味的なもの。

宇宙の蹂躙者、てか雑文だなこれは

●通勤電車帰りに最後尾車両で立つ。珍しく後方視界がクリアだったのでずうっと外見たりするが、「のりもの」ってやっぱおもろいねえ。単純ながら高速で消失点に向かう/消失点からやってくる風景ってのはカッチョよろしわな。ガキみたいに飽かず眺めたりする。ボーっと見てると昔のセガの体感ゲーみたいに思えてくる。…電車ゲーはやったことないので想起しません。


こういう原初的な快感の(ワタシ個人史的な)中興の祖がスペースハリアーなんでございますよな。スペハリ。どことも知れぬファンタジーなゾーンであるドラゴンランドを救うため、ブレーキの利かない性格をしたイラチのハリアーさんが蹂躙の限りを尽くすゲーム。三面のアイダ(ボス)のぐるんぐるんが好きでねえ、ゲーセンで眺めててそこに来るのを心待ちにしててねえ。ああ懐かしい。


当時セガ野郎であったワタシ(正確には弟)が、メガドライブローンチタイトルとして出た「スペースハリアーII」の文字を見逃すはずはなかったワケで。メガドラって68000とZ80のダブルCPUなんだよな! じゃきっととてもとても良さげなスペハリが、ああスペハリが出るに違いないのだ! なあ兄さんよおう弟よ! そんで買ってきて割とプッスンプリプリになったのも良い思い出なのかどうなのか。


…いや、今となってはあの雰囲気も懐かしくて良い思い出なのですけどさ。ワケ判らん音楽とかさ。一面ボスの三つ首ガメラの「みょんみょみょみょんみょみょみょん」てなあの旋律とかさ。でもビンズビーンの音楽はスゲエと思う。


あとこのゲーム、ボスとしてクトゥグァが出てくるんですよ。クトゥルフとかハスターとかはゲームでよく見るが、火の人だけポツンと出てくるって珍しないすか? 他のボス「ブリザード」の色換えだけというなっさけねえ扱いでしたけどね! 

憎かったテッドブロイラー

メタルマックス2クリア。こないだとっても苦労したテッドブロイラー、攻略サイトの力を借りて撃破いたしました。うーむ、熱バリアがあるといきなり楽になるなあ。だってテッドさんのメイン攻撃たる火炎がほぼダメージ0になるんだもの、そら強いわ。…それでもたまにゴッツい直接打撃攻撃(モヒカン飛ばし)が来てゴッツいことになるんだけどね。しかしバリアが無かったらあと10レベルでも20レベルでも上げなきゃ勝てへんのと違うか? 当時のゲーマーさんたちは大変やったやろなあ。


主人公とソルジャー女の仇であり、このゲームにおける暴虐の象徴でもあるテッドさんだけど、撃破後に特別な演出があるワケでもなし。充実感なり無常感なりはプレイヤーの心に委ねられているのだ。そういうドライな、一歩引いた感覚はこのゲームならではの味でしょうな。…ま、そんな感傷に浸るヒマもなくザコがプロテクタ割ってくるので大変なのですがね。


ラスボスじゃなくてテッドさんの話ばっかしてますな。ラスボスのバイアス・ブラドが弱かったワケじゃないし彼の境遇や行為も面白かったのだけれどね。やっぱり一回全滅しちゃったりしたのだけれどね。ようやく斃したときにもポチが倒れてて、エンディングでもポチだけ死にっ放しだったのでしたけどね。これ、ポチを生かしたまま勝つのって結構ホネなのと違うかなあ? …あそっか、ドッグフード喰わせて成長させればいいのか?


てことで、とりあえずはクリア。またヒマがあったら中古でPS2版もやってみたいが、しばらくちょっと余裕がないので…どうなるか。

憎きテッドブロイラーがまだ憎い

●ちょろちょろと進めているメタルマックス2であるが、何度かつっかえながらもラスト近くまで進んできた按配である。んが、流石にここまで来ると敵が辛い。このゲームの防具の中には「プロテクタ」ってのがあり、これが有ると無いとでは敵からの被ダメージが天地ほど違うので是非装備しておきたいのだけれど、ちょっとキツいダメージが来るとこれが壊れますねんな。ラスダンではもう、一回攻撃が当たるとすぐ割られちゃうのであってもう。くそうSSグラップラーどもめ! 弱いヤツ集中攻撃すんなあ!


…などと言いつつ何とかやってきたが、とうとう親の仇たるテッドブロイラーに再会いたしましてここでとうとう詰んでしまいました。かかかーっ勝てねえ! ダメージ量と被ダメージ量の差があまりにもデカい! こんな化け物相手にマリアたちはようあんなけダメージ与えてたものだ。てことで瞬殺/後送、蟷螂の斧にも程がある。


おっさんになって堪え性も退化しておるワタシであり、めんどくさいので攻略サイトを精読して対策を練っております。なあるほど、確かにテッドさんの攻撃のほとんどが火炎属性だから火炎バリアでなんとかなりそうだな…って、そんなバリアが可能だなんてのも今知ったわい。これは当時でもそこそこ歯ごたえのあるボスだったのではなかりましょうか。


●まァ再戦には間を置いて挑むとして、もうちょっと世界を漫遊するとしますか、ってことでデスクルス元刑務所に向かったりする。この刑務所イヴェントもメタルマックスらしい身も蓋もなさでヨロシなあ。一旦入ってしまったらもう抜け出せない巨大監獄であり、やらされるのは毎日々々意味もないドラム缶押しという仕事のみ。シベリアで穴掘って穴埋めて穴掘って穴埋めて…の連続作業を髣髴とさせる、そらもうドラクエVの奴隷仕事なんか甘っちょろい程の灰色イヴェント。


またこの看守の台詞がねえ。ハートマンインスパイアのエエ台詞三昧でねえ。「まだ自分の名前を覚えているか? 安心しろ、明日には思い出せないようにしてやる。明日はこの二倍の仕事をするんだ。嬉しいか!」…ああ、なんでまたワタシは、今になってわざわざここに来てドラム缶を押しているんだろう。もう「元」刑務所だから意味無いのに。奴隷気質。

メタルマックス・改造人間のココロ

メタルマックス2はよろよろと進む。RPGって久々なので、脳内でそういう楽しみ方の回路が活性化していくのがなんか面白い。フリーシナリオとは言い条ある程度はレベルや敵の強さで流れは規定されてくるのだが、それでも何やらかにやらでごり押しも可能な感じがありますね。…調子乗るとすゥぐ全滅すんですけどね。マニュアルがないので初全滅のときにはどうしたらいいか途方に暮れましたよ。やっと戦車牽引方法に気づいたは良いが「仲間の死体が無い!」と慌てたりね。


このゲームは台詞や小シナリオの雰囲気が独特でよろしい。ドライで即物的だったり、またその反対にやたらと叙情的だったり、とにかく人間臭いんだよな。…OPで全滅した主人公の庇護者仲間の一人で、悪口叩きでチョイいやなヤツが居てましてね。丁度ベルセルクのコルカスみたいな感じの人。んで彼が実は敵に改造手術されて生きていて、主人公を斃そうと一対一の果し合いを望んでくる…てな小クエストがある。


「果し合い」ってのも西部劇風で凄いが、またこの舞台となったムラが良くてねえ。主人公たちがムラ(といっても観光用の白鳥船を改造したもの)に入っていくとものすごい悪感情の嵐。元仲間の人が悪い噂を吹き込んでいたというのも当然あるが、とにかくこのムラは「勝ったヤツが正しい」てな思想が極限まで行き渡ってるのだ。それこそ人格に至るまで、強さだけが評価基準。


元仲間を斃して果し合いから戻ると、ムラの人々は見事に掌を返す。お前こそが正義だ、お前に賭けていたので大儲けだ、あの死んだヤツこそクズのゴミ野郎だった、と。ある男は元仲間をして結局まがい物だったと言い、そしてこう言い添える。「大法螺吹くにしても念が入ってたよな! ヤローの身体は確かに改造してあったもんなァ!」


敵に殺され身体改造され、他の選択肢もなく半ば狂気半ば諦念とともに元仲間に襲い掛かり、そしてもう一度殺される。その彼に送られる最後の言葉がこれだ。良いヤツも悪いヤツもいるが誰一人間違っちゃいない、そういう世界なのだから仕方ない。間抜けで巨大な白鳥の建造物とその住人達は、確かに彼の墓標としてよく似合っている。素晴らし過ぎて涙も出ねェ。


…ここで彼の死体をDr.ミンチに復活してもらったらずっこけるやろなあ。