キャロル/アストラ

●キャロル&チューズデイ・15話。デズモンドなる伝説の人が出てきて最後の歌をキャロチューたちに聞かせる話。カリスマティックな人をそれらしく描く、という結構めんどくさいことをかなり高い精度で演出してて感心する。デズモンドのデザイン、たたずまい、言動、歌の総合としての出来上がりがよう考えられてたってこっちゃろな。話の流れとしては、デズモンドさんのスピリチュアルな話とチューのお母んのポリティカルな演説をカットバックで見せてて、この対比は人としての両面であり不可分ではあるんだろうなあ。…こんかいちょっとだけ出てきたけど、そういやチューの父についてはあんまり語られないね。地球編ってのが今後あれば、実際出てくるんだろうけど。あと多分、火星からあんなふうに地球は見えない…と思うけど、まあいいや。

デズモンドさんに山寺宏一。ダンディの三人に加えてスパイクも出てきたし、林原めぐみもそのうち出てくるだろうか。あと多田葵とか。…返す返すも石塚運昇が悼まれることではあるなあ。

●彼方のアストラ・6話。ウルガーさんの叛乱はルカさんとの確執、正確にはその親に対する復讐である。ここで彼の執着が明らかになり一旦顕在化したことで、彼(とルカさん)が所謂裏切り者である確率はかなり下がることになるわな。ウルガー兄が追っていた問題が「ヤミ献金」程度では済まなさそうなことは、この物語の根幹ギミックに関わるネタではあろう。まあ今回のシャルスの疑惑は、このタイミングで出てきたってことはまた別物ってことだろうけどねえ。ここでアリエスさんのフォトグラフィックメモリ能力が出てくるのは「そろそろ生かさないとね」って感じではあります。あとルカさんは女の子だろうなとは(キャスティングもあって)思ってたけど、半陰陽でしたか。うん、アリやね。

ヴィンランド/オリジン/コップクラフト

ヴィンランド・サガ・5話。前回からの続きでこのまま原作1話につなげるかと思ったら、意外にもアニオリで1話使ってタイムスキップの間を埋めてきた。個人的にはちょっと冗長な描写かなとは思うが、幼年期トルフィンがヤサグレトルフィンになるまでのスターターイベントとして違和感が無く、割と丁寧に脚本構築してるなとは思う。時期的にユルヴァちゃんの描写をここに差し込んでくるのも悪くないしね。あとアシェラッド傭兵団んとこの「耳」、ああこいつ居たなあと思いだした。なんか印象に残るよねこいつ。

ガンダム ジ・オリジン・12話。ルウム後に戦争の方向性が決定、この辺はジオンもイケイケですな。戦争を推し進めているザビ家、それもデギン・ギレン・キシリアの頭脳担当組がそれぞれに暗躍してんので、こりゃ早晩ほころびだすだろうなってのが予想される。ギレンがアレなのはまあともかく、レビルのジオンからの帰還が「戦争を継続させたいキシリアの画策」ってのはまたヤらしい描写でいいなあ。んであんな顔してデギンが割と穏健派なのがちょっと面白い。あとマ・クベ山崎たくみはもうアレやね、塩沢兼人キャラを演じるに堂に入った具合が半端ないね。…吉開清人も2199で似てんなあと思ったけど、あんまし塩沢キャラやってないみたいだな。

コップクラフト・5話。承前、吸血女の暗躍。古い種族で常識が異なるが決して間抜けなモンスターではなく、まず情報収集して人の脅威となる、ってな雰囲気は伝奇モノとしても面白い。んでやっぱり生きてた大塚芳忠の人とともに、今後の展開におけるシコミのようなネタをちりばめつつ、基本的にはバディものとして構築されてるのがなんつーか、おっさんの胃にやさしくていいなあ。今回であれば本庁と所轄(ってアメリカでも言うのかは知らんが)の対立、たたき上げ上司が青二才のエリートを一喝する…ってな辺りがもう、ねえ。画面的なデキは今回もちょっとキツい。暗い場面で演出なのか規制なのか判別付かないくらい真っ暗けにするのはあれ、多分省力なんだろうなあ。

自由なり研究

●職場の人が「子供の夏休みの自由研究が悩ましい」と思案していた。そういやそんな時期ではあるなあ。こちとらおっさんの身、今更何も思い付かないし、なんかネットで検索してアイデアアウトソーシングしたらいいのでは、くらいしかアドバイスはない。今ふとこの場で何か自由研究をでっち上げよ、と言われたらどうするか。…部屋の窓から見える駐車場、ここを利用する車はどうも複数のパターンがあるようで、毎日規則正しく出たり入ったりする一群ともっと長周期で動く一群、そのどちらにも属さない一見不規則な一群がある。これを日にち取って観察して分類、それぞれの群に車種・利用者・駐車位置に何らかの傾向があるか調べてみるとか。…これは何か個人情報に抵触しそうだなあ。じゃあやはり窓から見える表通り、ここを歩く人を分類して…いやこれもおんなじことか。ならば窓の外に生えてるなんだかよく判らない樹の葉っぱの全数調査でもするとか。

…ホンマ、この部屋から一歩も動きたくないという硬い意志は感じられる。安楽椅子自由研究者ですな。

快適な現代的文化生活

●梅雨が明けたら夏パワー全開で暑い。なのでウチに居る時はこっちもクーラー全開で…って感じではなく、「自動」に設定したらなんかクーラーの人が結構適切に空調してくれるので、「ああやっぱり最新型って大したものだな」と感心している。前のウチのウィンドクーラーは冷えるときは冷えすぎる割に盛夏だとパワーが足りない、というどうも痒いところに手の届かないデキだったからなあ。まあアイツのおかげで夏を乗り越えられたのは本当だし、感謝はしてるんですが。

あとセパレート型って音静かなのね。自分のウチで使って実感しました。なんかこう、文明の利器を見せられていろいろ驚く未開の種族みたいな感じですよ俺。…あとは電気代にどれだけ驚くか、だけどねえ。

コップクラフト/アストラ

コップクラフト・4話。承前、悪の魔術師大塚芳忠の話は前半で終了。それなりに感動的な別れをした異世界の相棒は、当然ながらあっという間に戻ってくるワケである。さようならドラえもんと帰ってきたドラえもんですな。そして新章開始、今回の敵はヴァンパイアらしい。向こうの部屋で悲鳴がしておそるおそるドア開けてみたら血をすする水音と共に振り返る口元真っ赤な女…とまあ、これまたものすごいテンプレ展開でなんか面白い。にしても容疑者を尋問する主人公コンビ、いい警官わるい警官メソッドというか「わるい警官とちょっとわるい警官」ですよね。笑ってしまいましたわ。

●彼方のアストラ・5話。地上で遭難者の親御さんたちが実に重苦しい会議、その重苦しさも悲しみというよりは個々人の後ろ暗い面を出していることメインであったりして、どうにも不穏な感じを出してる次のシーンに能天気なリゾートやらかしてる子供たちのシーンを出すのがバカバカしくてよろしい。一応ラストにウルガーさんが銃持ち出してルカさんを脅すとこでヒキなのだが、つまりこれでウルガーさんは逆説的にこの中に居る裏切り者である可能性はかなり低くなったワケだな。この対立は二人の親に起因することらしいが、それ以外にも「記憶の移植」「DNA提供法案」といった妙な仕込みがちょろちょろ出てきている。どうやらギミック的に入り組んで行きそうだねえ。

ヴィンランド/オリジン

ヴィンランド・サガ・4話。トールズ無双ののちトールズ死す。ここまで溜めてきた分にふさわしいアクション展開ぶりで、特にアシェラッド相手に剣を抜いてからの戦いは「ああ、本当に強い人だ」と判るようにちゃんと作画/演出されててすごいなあ。トールズ・アシェラッド・トルフィンそれぞれに印象深い見せ場があり、幼年編のトリにふさわしい1話じゃったと思います。アシェラッドの虚実入り混じった、人を喰った性格なのにぶれない根っこのありそうなキャラがいい。決闘を受けた時の軽い「オーディンの名に懸けて」と、トールズの死を受けての「我が祖アルトリウスの名に懸けて」の重さの差異よねえ。

ガンダム ジ・オリジン・11話。ルウム戦役の決着。全編にわたって戦闘シーンてんこ盛りの展開で、前半にかなりねっとりと艦隊戦を描写した上でMSの劇的な投入、という展開になっててなかなか華々しい。三連星のキャラの立った兵隊やくざぶりとか、赤い彗星そのものっぽく演出されてるシャアとか、見どころも多くて飽きない。ミノ粉に紛れて吶喊してきたドズルと交錯するレビルの絵は、あれヤマト2199で見ましたね。ドメルと沖田でしたけど。…なんとなく似てんな、名前と顔つき。あとキシリアキシリアになりました。どういう心境の変化なんだろうね!

発酵バターと小市民の私

●前の記事で冷蔵庫の隅に発酵バターがあったと言ったけど、普段そんなもん買わないのになんで持ってたんだろうとちょっと考えて、思い出した。これ、いろいろ買い物したときのついでに買ったから忘れてたんだ。

…近所のスーパーで煮物の為の材料と、切れてた調味料諸々と、あと生活貧ちょっと買った際にふと見ると発酵バターの見切り品を売っていたのよね。ブランドはエシレ。わざわざバタ買うのに「発酵」なんてチョイスしたことなんかなく、喰ったことあるのはむかし上司に連れてってもらった高値そうなお店で、そういや料理の名前に書いてあったなとか、あるいはせいぜい「発酵バター味」のスナックとかその程度。でもなんかこう、気になって買ってきてしまった。見切り品というラベルに弱いのはある種の心の弱さでもあるのかもしれぬ。あるいは単に生活水準が低い。んでまあ、買ってきた食材をそのままどさどさ冷蔵庫に入れて、それっきり忘れてたのだ。

ステーキに乗せる前に、ちょっと行儀悪いながら端っこを少し削って直接喰ってみたが…ああ、うん、こりゃ確かに濃いわ。考えてみれば発酵バターに正面から向かい合う…つまり「これがその味だぞ」と思いつつ喰ったことはこれが初めてだったかもしれない。こんなにおいしいのなら普段からもっと使ってればよかったと思ったが、値段考えて思いなおした。あのあと何回か使ってもうあと少ししかないけど、次に買うのは…多分また見切り品見たときくらいだろうなあ。ま、焼いた肉に乗っけるくらいしかしてないんですけどね。