AIの遺電子

●AIの遺電子・10話。シリーズ後半ってことで物語の根幹話に近づく。つまりは超AI・MICHIの側面話。まずAパートは自分の電脳を自分で施術した男。人々…ヒューマノイドはこの世界の超AIであるMICHIに進歩を阻害されていると叫び、殺人を犯す。施術の失敗によりおかしく「なった」のだろうか? 正誤どっちともとれるオープンエンドな終わり方だが、多分これは「両方とも」が実際の真実なんだろうね。そういうグレーな状況ってのが一番厄介、ではあるけれども。

Bパートは新興カルトっぽい教祖さんとその対抗メディアについて。超AIの社会的存在はある種の人々の恐怖と反感を呼ぶってのは須堂先生の言う通りだが、…なるほど、逆にスピ系オカルトのネタとして認めちゃう人々ってのも出るのか。いや確かにありそうだわそれ。今回は教祖様がそこそこ良識ありそうな感じで終わったけど、そういうのばっかじゃねェだろうしなあ…。

人知を超えるAIによるシンギュラリティと、それによる人類統治…ってのは最近だとサイコパスだろうか。支配ではないが人工知能の隔絶ネタとしてはレムの「虚数」にある「Golem XIV」を個人的には思い出したりする。この作品においてはどうなるんだろうねえ。