アキバ冥途戦争/うる星やつら

●アキバ冥途戦争・10話。これはまた濃厚な…Vシネというよりは昭和テイスト。敵味方に分かれた男女の物語はどうしたって悲恋になる。組織を裏切って逃避行に賭ける流れはやはり悲劇となる。お互いに銃を手放して逢瀬に臨むのは、このヤク…もといメイドという暴の世界から離れたいという意図と同時に、相手に殺されたって構わないという覚悟でもあろう。男が銃の代わりに懐に入れたのは、真珠。豚にはお似合いである。

末広さん、公安かと思ったら凪直下の殺し屋さんでしたか。いつもより抑えた演技の諏訪部声がいい雰囲気。そして御徒町さんのやっとでた声は平野綾。どんどん裏目々々に転がってゆく、陰のありまくりなキャラに合うキャスティング…になっちゃったことだなあ。

うる星やつら・8話。ランちゃん登場。ブリっ子(今だと何てんだろね)と凶暴の二面性を持つがその本質はラムによる無自覚イジメ被害者にしてその復讐者という、フツーに流してるけど結構重層的なキャラなんだよな。井上瑤のドス効き具合とはちょっと異なるが、花澤香菜の打てば響く強力なコメディエンヌ演技はお誂え向き。マゼンタとシアンのヘアカラーがラムの対比的でよろしい。…補色っぽいビビッドさは彼女の二面性からの設定かな。あと校長に大塚芳忠、レイに小西克幸とまた贅沢。レイなんて基本ケモノ姿で吠えてるのがメインでイケメン状態だとほとんど喋らんからなあ…。小西氏ならどっちもイケそうですわな。

●引き続きうる星やつら・9話。前回のフリからレイさんメイン回。改めて見てみるとこの人かなりヤバいなあこの時点で。究極の美男子だけどほぼ単語しか喋れない(カンペ見ながら片言はなんとなイケる)上に興味対象がメシとラムしかない。ギャップを以てキャラクタを作るってのは定番だけど、ここまで極端に割り切った造形はホンマすげえ、っつーかヤバい。中の人の小西克幸がぶもー声を玄田哲章に結構寄せてきててなんか笑ってしまった。そこなんだ。