プラネット/バキ/ルパン

●新番組・プラネット・ウィズ。水上悟志という人の作品は未見なのだが、うーん確かにこれは…特異な地位を占めているのも判る。デザイン的にはなんか古くさっちくて、同居人の巨大猫とツインテメイドとかそのノリは80年代と言ってもいいくらい。そんなちょいゆるめな画面で割とガッツリした話の構成を持ってくるという、そんな感じの第1話。主人公側が今んとこ、どっちかというと正義側ではないように見え、かつそれに自覚的ではない(つまりピカレスク系でもない)感じなのがキモだろうか。とりあえず視聴してみる。…あと上記作者のアニメにおける役職として「ネーム」っての、初めて見たよ。マンガ的な関与の仕方してんだなこれ。

●プラネット・ウィズ・2話。何となく関係性がつかめてきたが、主人公のとりあえずの敵対者はやっぱし今んとこ掛け値なしの地球防衛正義の味方のようで。対する主人公は彼らスーパーパワーな正義者を「仇」として見ることによるものだが、ここで視聴者に「正義側」を感情移入しやすい人々として提供することは、「そんなもんまで倒さなきゃならない」という主人公側の強いモチベーションをにおわせるもの、なんだろうね。…なのに今んとこ妙に脱力なコメディを挟んできてんのが却って不穏だったりもするんだけど。「いつまで経っても肉が喰えない」という小ネタとかも、あるいは何かの伏線じゃねーか、とか邪推しちゃうよね。

●バキ・3話。それぞれのちょっとした挿話を挟みつつ、地下闘技場での5対5の顔合わせまで。克己やアントンをここでヘッポコにさせて死刑囚側のキャラを上げる、ってな役割のシーンっすね。バキの体力測定不能ネタはちょっと無理があるんだけど、フリがあってオチがあるという一種のコメディとしては結構おもろいなと思った。あとまあ、何らかのセンスや臭いに連れられて地下闘技場へ次々やってくる危険人物たち…という絵はやっぱかっこいい。それぞれ本当にいいキャラだよねえ。少なくともこの辺はね。

ルパン三世・14話。相変わらず舞台設定が丁寧でなかなか引き込ませる。ドルマさんとこの国の、IT国家としての上流組と素朴な土着民としての下層世界の対比とか、かなり資料集めて構築したんだろうなって感じ。今回は、というか今回もというかあちこちにカリ城モチーフを持ってきてますね。それはシチュエーションや見た目の類似もそうなんだけど、ルパンが泥棒として物事に介入するやりかたとかがそれっぽいんですよな。なかなかかっこいい。