うしおととら/ワンパンマン/おそ松さん/ルパン三世

うしおととら・24話。不可解なるもの、それは人の死。何故死に赴いて笑うものが居るのか、そんな謎を追い求める妖怪たち、我らがなどかとたゆら! とまあそんなお話。人気は高いし印象深いがどっちかっつーと脇道であるこの話をやるのか、とちょっと意外だったけど…見て判ったよ。これ結構本筋に関わりが深いわ。真由子ととらの関係性からとらの最期に至るまで、クライマックス以降のオイシイ展開に対するシコミの話でもあるのだな。なるほどねえ…ってまあ、それもともかく、真由子ととらの擬似結婚式というとてつもなくむずがゆい(褒めてる)要素が一番の見所なんでしょうけどね! あと女装とらもね! そのキッツい表情含めてね!

この尺に納めるためにやはりアレンジは結構入ってるようで、あんま覚えてないワシでも何となく気付く程度ではあるが、見せるべき要素は割と盛り込んであったので(主に真由子ととら関係で)いいかなという気もする。あと後半のバトルも然りながら、冒頭で人間の脳みそを活き作りですするシーンのシルエットがなっかなかエゲツなくて、よくこれイケたなーと思った。ボコボコ縮む頭蓋骨が怖いよ!

謎ハンターさんお二人に子安武人緒方賢一という豪華キャスト。こういうところには手を抜かない…っつーかお二人とももっとデカいところにぶっこんでも違和感ないクラスのお人だしなあ。検索すると緒方さんも73なのね。ご自愛あれ。

ワンパンマン・11話。宇宙の覇者・ボロス様がご降臨される話。展開としては実にシンプルで、個々のバトルとそれへのちょっとした回り道だけで構成された…まあ、いつものワンパンマンである。まあサイタマとゲスト敵が戦ってれば話は成立すんだけど、それだけじゃ間が持たないので地上でもバトルを設定するという構造。「らしい」戦いを見せた後で、タツマキさんの桁外れな超能力もご披露となかなかのサービス。そしてちゃんと無免ライダーたちの立つ場所も、違和感なく作ってあるのが上手いと思う。力量に文字通り天と地ほどの差がある存在を並行して描く、そういう視線は丁寧で良い。

メインのボロスさんとのバトルは、初めてサイタマが「ワンパン」では倒せなかった戦いとなる。彼の初っ端のパンチでボロスさんの拘束具としての鎧が砕ける…という、何でしょうね、ラスボス第二形態というかスペースドアーマーによるHEAT弾防御というか。来週最終回ですか? アニメの一区切りの敵としては妥当な「強さ」なんだろうな。

てェか敵のタコテレキネシスト、弱いよね。タツマキさんの描写と比べちゃうとね。重力って基本の力の中じゃ一番弱いしね!

おそ松さん・11話。年末恒例クリスマスネタであるが、アバンの惨状によってこれがどんなアニメでありクリスマスを扱うとどうなるかを端的に見せることに成功している。お父んの「ひどい…」という台詞とコッチの感想がガッチリシンクロしましたね。うんまあアレだ、ゲロが出てくるアニメは良いアニメ! ラーメンの具も入ってたしね! ひどい。

てことでクリスマステーマでの小ネタ集、というかこの作品的にはこぼれ話か。ネタの質と方向性にバラエティがあって飽きさせないが、通低して「クリスマス死ね」ということが貫かれているのがいいと思いました。久々のイケメンネタありましたけど、第1話が幻になっちゃったの含めてひどいネタだなーと。折角のキャラデザがもったいないので使いまわしたのか、あるいは何らかの形でいいわけ的にでも本編に出しておかないとグッズが売りにくいからなのか。んでそのオチが六つ子とトト子ちゃん揃って町中のラブホを破壊して回りました、ってんだからねえ。トト子ちゃんも大概だよなあ。

ラストのネタもトト子ちゃん。これまたひどいネタだが、魚屋両親の言うように「仲いいな」って感じもせんこともないレベルではある。でもお互いハタチ越えたくらいなの考えると若干キモい気もする。つーか遠藤綾、なんて声出してますのん。ピギャーとか言うてなかった? あとMr.フラッグの船ににゃーちゃんともどもサリーちゃんとよしこちゃん乗ってなかった? 作者違うよ? また差し替えンなるよ?

ルパン三世・11話。なんかヴォイニッチ手稿みたいな謎本を読んでて謎解きしてたらMI6とやりあうことになっちゃったレベッカさんである。こうなると手記の作者にしてレベッカさんの思い人であったお兄さんがキーマンだわね。彼の研究が英国諜報部をも引き寄せることになったその理由…ってのはまあ、マクガフィンみたいなもんでしょうけれども。「記憶についての研究」ってのがちょっとアレな予感を誘いますな。押井っぽくなったりします? しますのんか?

てことでシリーズの大枠である謎の突端にかかった話。囚われのレベッカさん、既に様々な拷問中ってのが一応「大人深夜枠アニメ」って感じがすることだ。当たり障りのないトコを目指すなら拷問直前とか、そんなタイミングで助けられたりするでしょうけどね。あとレベッカさんを助けにゆく舞台の設定、「通気口にセンサ」とか「搬入業者をも疑え」とか、この手の定番要素をいちいち潰すような先回り台詞がちょっとメタでおもしろかった。対する回答としての「エージェントたちに偽情報を与えて分裂させる」ってのは(ルパン作品としては)そこそこ目新しい手法でこれもよし。結果ニクスさんの暴走を招いちゃいましたが、まあ話の都合上いいよね。これもね。

ルパンの策略に踊らされるニクスさんたちのシーンからいきなり絵が濃いくなってちょっとビビる。なにそのヴィヴィッドな手の線! ダイナミックな影の動き! 盛大に歪むシルエット! 見ながら「うへー」つっちゃったよ。スタッフ見てたら大平晋也が居たから十中八九コレだろうなーと思うけど…最近の若手アニメータについてはよく知らないからなあ。ひょっとしてあのロールの中の別人さんかもしれん。また検索してみよう。