オカルト学院

世紀末オカルト学院・10話。承前、雪の迷子幽霊さんのお話。大人たちの事情に翻弄されてサンタ待ち待ち冷たくなった彼女に、マヤさんたちは夏のクリスマスパーティを持ちかける。自分の至らなさに苛まれていた父親はサンタに扮し、そしてやっと、娘に謝ることができるのである。彼ら親子に大きな赦しを見出しつつマヤさんは何を思う。…父親に拒絶されていたのではなく、自分が父親を拒絶していたのではなかったか。ここにマヤさんは再生し、新たな出発を誓うのであった…というね。


迷子幽霊とお父さんのエピソードは、骨子としては非常にありがちなお話なんだけど、流石2話かけて積み重ねた描写と演出もあって素直に「エエ話やなあ」てなシメ方になってましたねえ。そこからマヤさんが自分の父との関係を再構築し始める、という流れも自然。一見クールビューティーに見えてその実感情が豊かなのがマヤさんの魅力であるが、今回もクライマックスの泣き顔が実によろしかった。取り繕いの無い、無防備な、しわくちゃの泣き顔。そら文明さんもそっと手を握らざるを得んわなあ。


さて、ここで美風さんの存在。今までもエエトコで文明さんの善き行状を阻害してきた彼女だけれど、今回かなり明確に「何か企んでるな」っちう表情してましたな。悪役的存在なのかそれともまた別の感情なのか。図らずも文明さんがマヤさんルートに戻るキッカケを作っちゃった小林ゆうの人、なんか知らんが「ナイス!」とか思ったよ。本人にその気は無いでしょうけどね。