イングロリアス・バスターズ

●今年もやってきたレンタル延長一本サーヴィス期間であるので、何か借りようとレンタルショップへ。しかしここしばらく映画らしい映画はほとんど見てないので、一体何を借りたものやら。そーさなー今更未見のダークナイトでも借りよっかなーとか思ったが貸し出し中だったので、色々迷った末にタランティーノさんにしました。てことで、ド外道なクソ野郎ども、である。


まーその何だ、評価的などうこうはもう言い尽くされてるでしょうからエエけどさ、うーん…ワシ、タランティーノ映画の中でもかなり好きなほうかもしれんなあ、これ。いつも通りの饒舌と冗漫さは楽しいのだけど、今回はそのシツコさが映画として奇形的に突出してないような印象があったのね。何かフツーに映画的エピソードとして枠内に収まってるような。無論それで映画が大人しくなってるワケは全く無くて、実に酷い上にしょーもない暴力とか、なんでそっちにハナシが行くかなあというディレクションとか、いつもに増してトンガってる要素が多くて飽きなかった。


タイトルになってる「ナチへ復讐するヒミツ部隊(隊長さんはブラピの人)」がとにかく酷いんですが、この部隊の中のポイントゲッターさんの得意技が「バットで敵の頭をぶち砕く」というシロモノ。だから何でそんなこと考え付くのさ。…パルプ・フィクションでも出てきてたなあ、兵器としてのバット。


最近のタランティーノ映画よりも、何かレザボア・ドッグスのカスカスっとしたドライさ、「間」のツメ加減を感じたりしたな。ホント、暴力シーンにウェットさや感情がほとんど無い。ラスト近辺、とっても偉い人の顔面がマシンガンでエライことになるんだけど、わざわざああいう要りもしないカットをツッコんでくる無神経さがなんか、エエなあ。


あーあと、アバン近辺の導入部で特に思ったんだけど、画面構成がやたらめったら美しいのはどうしたもんか。レイアウト、ってのはアニメ用語か? 映画ではどういうんですかね?