ジョジョ/宇宙兄弟

ジョジョの奇妙な冒険・5話。切り裂きジャックの試練を越え、いよいよウィンドナイツロット編に突入。ポコとの遭遇、ディオとの再会、タルカスとブラフォードの攻撃…とまあ、今回もギッチリ詰まった展開である。前回に比べるとディオ登場やブラフォードとのバトルなど、派手な要素があるのでそこまで平板な印象は薄いかな。圧縮展開とはいえ各所のつまみ方が上手いので割と話の流れは原作に近いのだが、その上であのメアリ女王と黒騎士二人との歴史逸話はガッツリと盛り込んじゃう、っちう構成方針がなんかおもろいっつか「趣味だねえ」っつーか。

さて。満を持しての再登場であるディオさんは、高い石柱の上から月をバックに大見得を切る、とまあ古典的悪役主役の風情であってなかなかの押し出し。大向こうから声がかかりそうだ。そうでなくても今回は「お前は今まで喰ったパンの枚数を覚えているのか?」だの「貧弱貧弱ゥ!」だの名言が多く、ジョジョ的な古典美の横溢した回でしたかね。…その分、上記歴史ナレーションの大川透や解説担当スピードワゴン上田燿司の早口加減が限界に近かったけれども! 大変やな声優!

宇宙兄弟・31話。先週より続いての打ち上げシーンからスタートですが、先週は割と印象の薄かった「液体酸素注入による氷をバラバラと剥落させながらの離床」がシツコいくらいに描写されてたな。何だろ、エフェクト用CGが今回やっと間に合ったとかそういうこっちゃろか。印象的だもんねあの氷片の群れ。アポロでもオネアミスでもコヤニスカッツィでもね。

さて本編は、弟ヒビトさんの宇宙行きに何を思うか兄ムッタ、っちうお話。デニールヤングの爺さんが言うとおり、打ち上げを見るってのはそのあとの余韻を含めての行為であり、その余韻でムッタは自分たち兄弟が何故ここに来たのかを思い出している。同時刻お空で宇宙を実感しているヒビトさんは、同僚に「打ち上げには8分、今までの5年間の準備を考えればあっという間だ」と言われて「いや20年だよ」と応える。…今の気持ちを問われて「今日の空のようだ」と答えたムッタさんに、人生と空の違いはそれが自分に属しているか否かだ、と伝えるヤング爺さんがエエよね。そしてムッタは、人生を自分の力で変えることのできる人であろうて。

回想シーンにまたホンマモンの宇宙飛行士・星出さんのゲスト登場。質問者に普通のお子さんを起用している(マジでこの子たちに質問考えてもらったとか?)のも相俟って、周囲のキッチリしたアニメ演技の中での一連のシーンがもう、すげえシュールでちと笑ってしまった。いや、真摯でリアルな印象にはなってましたけどね? あと、管制センターのモニタ群の表示がカッコいいなあ。多分実物を参考にしてるんだろうけど、エエ感じのリアリティが感じられる地味ないいデザインだと思った。…でもあれ、未だにグリーンモニタなのはどうでしょう。ワシ的にはカッコエエけどさ。