おお振り/地球へ…/電脳コイル

おおきく振りかぶって14話。OP&ED変更、今までのも良かったがこれも良い。青春やねえ…って、ワシには縁の無い種類の青春やけど。てことで本編は試合開始から一回の裏第一球までで一話分、気負いも無くぶつかっていくつもりの西浦と「万が一にも負ける気がしない」桐青との第一幕である。…ときに桐青の方、目の前にすると意識しちゃう、ってのはモモカンのちちのことかね?


毎度ながら丁寧な構成だけれど、特に試合直前に三橋さんがリラックスするまでに至る身内エピソードの着実さ。これはあんまし他の二次的野球作品にみられない独特の要素だよな。真昼間の試合を見に来るのはお母さん連中だけだってのも、考えてみればあったりまえなんだけど、実際にそれで話を作られるとかなり新鮮。普通は何とかしてとーちゃんが居たりするんだよねえ。キャプテンとか。


とりあえず表は無得点に抑えられたものの、今のところはしっかりと喰らいつけていけているような感触の西浦。さて、次回の裏はどうなりますやら。


地球へ…・15話。暴走し収拾をつけられないミュウたちと、混乱に乗じてこの場を逃れんとするキース。彼はフィシスとの不可解な繋がりを気にしつつ、事態は一応の終結を見る。しかしキースさんの再攻勢は遠くないであろう。…この事態を招いた直接の原因たるはトォニィであるが…さて。


視点がかなりあっちゃこっちゃに行くこともあって、何やら混乱した印象の回だったかな。もう少しどっかの要素をバッサリ切っちゃっても良かったような…。そうすればシメの辺りの慌しさも少しは解消できただろうし。血涙流しつつ暴走するカリナさんも、もうちょっと退場シーンまでを盛り上げさせてやりたかったなあ。


キースさんの使おうとしている兵器はメギドの名を冠しているらしい。ハルマゲドン用の兵器だってこってすかね? それは剣呑々々。


電脳コイル10話。狂乱の肝試しの一夜が去り、放心状態にて帰途につくご一統さんである。イサコ様はその残酷なる権能を振るいつつ、「おじさん」と「お兄ちゃん」に対してはその柔和な貌を見せる。一方のヤサコさん組は…色々あるのよ、若いってことはさ。こないだから急速に奥行きを増しつつある人物描写(特にダイチさんたち)が楽しいね。


残された手記、届く事の無かった言葉。いやあ、こういう定番アイテムは強力ですわなあ。それが希望に満ちた内容なればなおさら悲しい。そらハラケンも頑固になるというものだ。ヤサコさんの「あたしは、もう見ない」という言葉がデリケートで良かった。


今回の仕掛けである「特定のルートを行くとパスワードとなる」てな仕掛け、これがまたノスタルジックな冒険を演出してるのな。塀の上に空き地に路地、蜘蛛の巣くぐって下り道ィだ。やっぱこれ、ネタの引っ張り方といい、とってもNHKジュブナイルらしくて好きだわ、ワシ。