武装錬金/蒼天の拳

武装錬金4話。いやー、見逃すところでしてありがとうございます。しかし他人に教えられてばっかりやなあ。てことでちょうちょ仮面の正体、それは世を呪い人を呪い、自らの体をも呪って人外と化しつつある男であった。蝶のシンボリズムは変化することである、と「羊」みたいな講釈を垂れつつ、でもワンパンでキュウ。虚弱体質だからな!


なるほどとても楽しいキャラであるが、アニメ化するにあたってギャグ/シリアスの匙加減に苦労してるのが垣間見えますな。ギャグのテンポが良いだけに削りづらいってとこですか。「いや、正しい!」の辺りで「ああ、このキャラは愛されてるんだな」と思った。思ったけど、うん、原作付きじゃないと普通はやらん演出だわな。


相変わらず饒舌な作品なんだけど、感情の動きにウソ臭さが少ないのでそれほど抵抗はない感じ。斗貴子さんが戦士になった理由について「うかつに触れちゃいけないことだったんだ」とわざわざひとりごちるシナリオはちょっと丁寧すぎるようにも見えるが、しかしカズキの「ごく素直な性格」を表す上では良い味となってますね。


冒頭の私服斗貴子さんは、すんげえふとももコンシャスな姿でよかったです。


蒼天の拳3話。行方不明の李さんを探すケンシロウ。しかし李さんはその時、大友龍三郎声のモミアゲ男に捕まっていた。李さんはケンシロウを誘い出す囮。うぅんケンシロウちゃんたら、ちっともこの私に振り向いてくれないんだからァん、とモミ男はもだえるのであった。


今までにも増してデタラメなノリがてんこ盛りであってなかなか参った。「思いを寄せる女を地面の上に放っといたまま、自動車のルーフ上に脚を突き立てて仁王立ちで去ってゆくケンシロウ」という絵なんかどうやったら思いつけるのか。不思議だ。でも本当にオイシイ所を浚っちゃったのは教頭先生だったかも。平成時代のキャラクタやおまへんで。


うーん、話自体はどうも盛り上がらないな。確かに画面上ではスゲエことになってんだけど、メリハリや落差がほとんど無いスジだからなあ。ずーっと非日常で感情移入しにくい話が続いてるので、そない思い入れたっぷりな大仰芝居を見せられても乗れんのよ。


ただ、例の「お前はもう死んでいる」を言われている敵の人がただの悪漢ではないのは今作ならではだろうか。そんな人にも死を以って対処せざるを得ない宿命を背負った拳法家。そういう独自の味が見えんこともない…って、予告見たら生き返っとるやんけ!