うしおととら/ワンパンマン/おそ松さん/ルパン三世

うしおととら・23話。キリオさんと斗和子さん、その関係性が破綻する話。今回はとにかく斗和子さん、最後の最後までキリオさんに精神ダメージをぶち当てて死んでゆくという、徹頭徹尾キモくて邪悪なキャラ立ちが突出しててよろしかった。うしおの言うとおり「白面はもっと強い」んだとするとこれからいったいどうなんの、ってな恐怖を感じることである。…実際白面さんが本気出したらもうムチャクチャやったもんねえ。あの人、単純な力が強大な上にとんでもない策略家でもあるもんなあ。どっちか、じゃないのがホンマ怖いやね。

キリオさんの有名な台詞、「また…ウソなんだね」はなかなかに絶望的な演出になっててよし。あーこりゃ精神も崩壊するわなーと納得する。この辺の死に掛け斗和子さんの、バタッ…バタッって感じで腕が動くという描写が実に生々しくてキモかったです。あとやっぱり林原めぐみはハンパねーなーと思いました。…今気付いたけどこれ、めぐみ母さんとめぐみおぼっちゃんだったのね。めぐみ声の人は怖い、ってことで。

ワンパンマン・10話。地底海底そして天空の王どもを越え、かつてない危機ってことで襲来するのは地球外生命体である。今んとこ目的も何も不明だし、その強さも尖兵の合体怪人の再生能力程度ではあるけれど、とにかく強いってのは多分そうなのだろう。ラスボスっぽいお兄さんがサイタマを待ち構えているとこで次週に続くのだが、さてどこまでエエ勝負するのかしないのか。ワンパンマンという看板背たろォてるだけに、あんまし苦戦もさせづらいだろうしねえ。

てことで最強の敵(って毎回インフレして最強になるんだが)を前に勢ぞろいのS級どもの紹介話、ってとこですかね。それぞれ個性の強いキャラばっかのようで、みんなにおもろい話があればエエんだけどそこまでの尺もないだろうか。とりあえずタツマキちゃんはサブヒロイン格っぽい扱いなのでエピソードも多そうだ。とか書いたとこで「じゃメインヒロインって誰だ」と思ったけど、何となくジェノスくらいしか思いつかなかったのでまあそれでいいです。…タツマキさん、折に触れて顔がかんたんになるのがどうも憎めないっすね。2位の実力者だし強いんだろうけれども。

おそ松さん・10話。アバンは再度釣堀にて、カラ松のイタさの話。見ててホントにイタいしそれをいじるおそ松も容赦ないし、脚本の基礎的な力が高いんだよなこれ。まあそんなこんなで本編ですが、「イヤミとチビ太がデカパン博士の妙な道具で金儲けしようとして失敗する」というテンプレートな展開。なんだけど、プレ段階でのイヤチビコンビの女装状態が本当にキモいわ、逆に性転換薬で女になったらマジでエエ女のデザインだわ、金の毟り取りコントがエゲツないわ、バレたあとの六つ子の復讐が案の定更にガチだわ、といちいち描写にはずれがない。やっぱ上手いんだよこのスタッフは。

あと何だ、上で脚本というたけど、「ザンギエフ」とか「アロマ企画」とかのかなり俗っぽい単語選択のセンスが悪くない。このくらいのガサツさでいーんだよこのギャグは、ってなお行儀の悪さがいい方に作用してると思う。ま、美女からザンギの話振られたらギャップ的に好感持つよね、オタとしてはね。

美女イヤミとチビ太にそれぞれたかはし智秋野中藍。キャラによく合ってる上にそこそこのベテラ…うんまあ演技力高いキャストってことでよく合っておられる。しかしイヤミはともかく、チビ太さんは一応元の中の人も國立幸で女性なのになーと思いました。フィルモグラフィ見ると見事に男の子か男勝り女なのね…。じゃしょうがないね!

ルパン三世・10話。伝説のワインオークションに参加するにはカッポーでなきゃならないってことで、ルパンが不二子とレベッカの二人相手にダブルデートでてんやわんやする話。一人二役の大わらわってのは古典的なスラップスティックやらかしよんなー、と思ったら神秘すぎる媚薬入りワインで女性たち(と野郎どもも)がルパンにホレてしまう、とまあ更に古典コメディに進み出すというネタ。イヤミな痩せ男の正体は割とあからさまに判るように作ってあるんだけど、そのやらかしてるコトが妙にエゲツなくてちょっとおもろかった。実際あの風景見たら怖いだろうなあ。

呑んだ人誰もがラブラブなことになってしまう強力な媚薬ワインなのに、なぜかルパンだけはなんにも変化が無かったというネタ。「彼は既に全ての女性に恋してるから」というよく判んない解題を与えられるのだが、軽妙な雰囲気ながら「ルパンという人物の極端な特異性」という意味で何となく劇場一作目を思い出した。ルパンは夢を見ない、それは神か白痴の精神でしかありえない…っちうアレね。…あとやっぱ女性オンリーなのね。オトコはあきまへんか。まあそうだろね。